滋賀県警 懇親会で女性にプロレス技

警察官の不祥事、と聞いても世間一般にすれば「またか」という反応だけで、その根源的な問題を問おうとする動きは希薄です
警察官の不祥事が問題視されないのは「警察への信頼が高いから」とも言えます
が、その一方で警察という組織がブラックボックス化されており、中身が見えないために議論したくてもできないという側面もあるのではないでしょうか?
同じ公務員でも教師の場合、被害者が児童や生徒のケースが多いだけに、不祥事では厳しい批判が沸き起こるように感じます。警察よりは学校の方が、中身が見えるだけに議論の対象にできるのでは、と仮説を立ててみます
さて、滋賀県警の長浜署の不祥事を今回は取り上げます


滋賀県警長浜署員が、昨年11月下旬にあった懇親会で、スカートをはいた20歳代の女性署員らにプロレス技をかけ、周りにいた男性署員が写真を撮影していたことが、県警への取材でわかった。
県警はセクハラの可能性があるとして処分を検討している。
県警監察官室によると、懇親会は昨年11月22日、人事異動に合わせて滋賀県長浜市の飲食店で開かれ、同署地域課の25人が参加。男性署員が余興として女性署員2人を含む数人にプロレス技をかけたという。
スカートをはいた女性署員1人は、手足をつかまれて、空中であおむけに体を反らせる「つり天井固め」をかけられた。複数の男性署員がその様子を携帯電話で撮影し、一部の参加者に送信していたという。
県警監察官室は「適切な行為とは言えず、調査を踏まえて厳正に対処したい」としている。
(読売新聞の記事から引用)


「懇親会の余興程度で目くじらを立てるな」と、長浜署の警察官たちは思っているのでしょう。「誰にも迷惑はかけていない」と
あるいは、「チクったのは誰か?」などと犯人捜しに躍起になっているのかもしれません
いずれにせよ、「自分たちの行動が不適切なものだった」と反省したりはしないのでしょう
これが警察という組織の異常性であり、自浄能力の欠如です
以前にも某県の警察学校で、指導にあたるベテラン警察官が新人女性警官にわいせつ行為を繰り返す事件がありました
ベテラン警察官にすれば相手は身内であり、被害を届け出るなど予想だにしなかったのでしょう。つまり身内相手なら何をしても許されると、思い上がっていた結果です
あるいは新潟県で長年監禁されていた少女が発見されるという、センセーショナルな事件でも、当時の新潟県警本部長は視察に訪れた上司を接待するため温泉宿に居座り、県警本部に戻って会見を開くなどなどの本部長としての務めを果たさず開き直っていました(その後、接待を受けていた上司とともに更迭)
警察という組織内部の独自の理屈だけで判断し、行動するから世間の批判を浴びるのですが、それがちっとも分かっていないように映ります
閉鎖的な組織の内側だけを見て仕事をし、生活していると感覚が麻痺し、倫理観も失ってしまうのでしょう
さて、長浜署としてはどうするのでしょうか?
全国に配信されるニュースになったとはいえ、そこはやはり身内を庇い、署長による口頭での注意くらいで済ませると思われます

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