島根女子大生遺棄事件を考える44 捜査本部会見
島根県立大学の学生だった平岡都さん殺害事件で、警察は既に死亡している矢野富栄容疑者の犯行と断し、被疑者死亡のまま書類送検し、捜査に区切りをつけました
合同捜査本部の会見について報じる記事から引用します
平岡都さんの切断遺体が見つかった事件は発生から7年を経て、事件直後に死亡した矢野富栄容疑者の犯行と断定された。矢野容疑者は性犯罪歴があったとされるが、なぜ近隣市に居住していた男にたどりつくまでに時間を要したのか。発生当初、初動捜査に手落ちがあったとの指摘も出ていた。
20日午前11時から合同捜査本部が置かれた島根県警浜田署で開かれた島根・広島両県警の記者会見。解決までに7年を要した理由を問われた島根県警幹部は「捜査をやみくもに広げることはできない。パーツをつなげて容疑を固める作業を繰り返した」と述べた。
捜査関係者によると、捜査本部は今年に入り、性犯罪者が関与した可能性が高いとみて性犯罪前歴者の洗い出しの範囲を広げた。すると、今夏から秋ごろにかけ、平岡さんが行方不明になった島根県浜田市と隣接する同県益田市に、当時居住していた矢野容疑者の存在が浮上した。
矢野容疑者はすでに死亡していたが、事件直後、遺棄現場周辺を矢野容疑者の車が走行していたことも通行記録から確認。遺品のデジタルカメラやUSBから平岡さんの遺体が写った画像なども見つかり、捜査は進んだ。
(産経新聞の記事から引用)
捜査に7年の歳月を要した島根・女子大生殺害遺棄事件で、20日に記者会見した島根県警の杉原知行・捜査一課長は「捜査内容に関わることは答えられない」と前置きし、回答した。
-被疑者特定の経緯は
この事件は被害者の目撃情報もなく、動機、目的から遺体損壊現場も不明ななか、あらゆる観点で捜査を進めてきた。その中で、素行不良者を抽出し、島根、広島県から、次第に捜索範囲を広げて捜査した結果、被疑者を特定した
-素行不良者とは具体的にどんな内容か
被疑者の前科、前歴についてはお答えできません。
(産経新聞の記事から引用)
捜査が終結したならばもう少し国民に説明してもよさそうなものですが、捜査について語れば語るほど、警察批判の材料を与える結果になるのを恐れたように映ります
もちろん警察は情報を秘匿する傾向が強く、終わった事件だからといって捜査情報を公開したりはしないのですが
会見内容に特に目新しい材料もなく、紋切型の問答が並んでいます
矢野容疑者がなぜ当初の捜査対象者リストに漏れたのかを考えると、過去に起こしたとされる性犯罪は九州の大学在学当時の事件であったから、と推測できます
北九州大学の定時制に通っていた矢野容疑者が性犯罪で逮捕され、示談成立により不起訴処分になっていたと仮定すれば、矢野容疑者は九州在住扱いとなり捜査対象の範囲から外れます。さらに、起訴されていないため(不起訴には嫌疑不十分やら、誤認逮捕も含まれます)、警察はリストアップしなかったとも考えられます
警察のデータベースを使って捜査対象者リストを作成したのでしょうが、便利なツールがかえって仇となり、「漏れ」を生じた可能性は否めません
さて、矢野容疑者を犯人と特定する決め手になったデジタルカメラの映像からすると、わざわざ遺体を撮影し、首を絞めた痕跡やら包丁までも写しているわけですから、単なる強姦目的などではなかったと言えます。もちろん強姦などわいせつ行為を狙った犯行ではあるものの、遺体そのものに対する性的な嗜好もうかがえるのであり、拉致して暴行を加え、殺害して遺体を切り刻むところまで企図した犯行であったのでしょう
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