福井大学「赤とんぼ」准教授不倫殺人 懲役3年6月の実刑判決
教え子の大学院生を殺害した容疑で起訴された、元福井大学大学院の特命准教授前園泰徳被告に対する判決公判があり、福井地方裁判所は嘱託殺人だったとする被告側の主張を認め、懲役3年6月(求刑懲役13年)の実刑を言い渡しています
前園被告の弁護人は実刑ではなく、執行猶予付き判決を求めていましたので、この結果は不満でしょう
福井県勝山市で大学院生菅原みわさん=当時(25)=が絞殺された事件の裁判員裁判の公判は、殺害嘱託(依頼)の有無が争点となったが、依頼したという直接証拠がない中、元福井大大学院特命准教授の前園泰徳被告(44)の供述が最大のポイントとなった。29日に福井地裁が下した判決では検察側の主張が退けられ、同被告の供述の信ぴょう性が認められた。
「疑わしきは被告人の利益に」という原則が、判決理由の随所に表れる形となった。
同被告の供述の信用性を裏付ける材料として、菅原さんの自殺願望の真実性があった。判決では、検察側が菅原さんの自殺をほのめかす行為を「被告の関心を引く行為」とした主張は、メールなどの物証を挙げた上で「セクハラ被害などにより、自殺の意思が強かったとする弁護側主張を否定するほどのものではない」という考え方から、本来の菅原さんの心情を表したものではないとした。
検察側が主張した動機については、同被告が家族へ危害が加えられることや不倫関係が公になることへの回避を考えた状況もあったとしたが「(同被告が)積極的に嘱託を受け入れる可能性もある」といった理由で、嘱託殺人を否定するには至らなかった。
同被告の供述で、菅原さんから「もう無理です」「もう殺してください」などと言われたとする核心部分では、自殺の意思があったという前提を基に「関係証拠と矛盾しない」と判断。菅原さんとのやりとりや首を絞めた際の状況の説明に「具体的で、不合理な点は見当たらない」と信頼性を認めた。
事件直前、菅原さんが攻撃的なメッセージを送った理由について「思いあたる節がない」とした同被告の説明には「不自然さがある」としたが、大部分で供述の信頼性を認める形となった。
(福井新聞の記事から引用)
殺害された菅原みわさんの遺族はこの判決に不満を述べ、「死人に口なしの判断だ」と怒りをぶちまけています
判決の趣旨は、「嘱託殺人を否定するだけの明確な証拠、根拠が無い」というものであり、前園被告側の主張をほぼ全面的に認めています。しかし、嘱託殺人であっても執行猶予付き判決ではなく、懲役3年6月の実刑を言い渡すことで社会的な責任を負わせた、とも考えられます
しかし、それならばなぜ前園被告は菅原さんが交通事故を起こしたかのような偽装工作、アリバイ工作をしたのか疑問は解消されません
最初から嘱託殺人(殺してほしいと頼まれ、断りきれずに手をかけた)と正直に打ち明けなかったのか、謎は謎のままです
第4回目の公判で前園被告は次のように述べています
事件当日、菅原さんが同被告宅に車で来たが、以前に菅原さんから「(被告の)家族を殺す」などと通信アプリで通知されていたこともあり「精神的におかしい状態になったと思い、慌てた」と、大雪だったがサンダルで外に出たとした。
車に乗り込み菅原さんを落ち着かせようと車を走らせながら説得を試みたが、車内で菅原さんは「殺してくれないなら(被告を含む家族を)殺します。もう無理です」と繰り返したとした。
菅原さんの首を絞めた際、最初の2回はともに菅原さんが失神し、車を動かすと振動で目覚めたとした。2度目の失神から目覚めた後、さらに強く殺害を求められたため、両腕で首を絞めたとし「殺すんじゃなく、楽にしたいという思いだった」と供述した。
殺害後、妻に110番通報させ、菅原さんの車にあったドライブレコーダーの記録カードや携帯電話の破棄については「事故死というストーリーにしたいと思っていた」とした。
ひたすら逃げ、ごまかし、隠蔽しようとした前園被告の言い分を、福井地方裁判所は随分とあっさり受け入れたものです
菅原さんの相談を受けていた東邦大の女性カウンセラーは、「本心から死にたいと口にしてはいなかった」と証言しているのですが、裁判所はこれを無視し、自殺願望があったと判断している点もバランスを欠いています
検察側はどう対応するのでしょうか?
控訴しても嘱託殺人という線は崩せない、と断念するのかもしれません
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