逮捕された高畑裕太容疑者を「おバカな2世タレント」と決めつける報道

俳優高畑裕太が強姦致傷容疑で逮捕された後、芸能メディアだけでなく一般紙までもがゴシップ風に扱い、報道合戦を繰り広げています
その中でも目立つ論調が、「世間知らずな、非常識な2世タレント」というレッテルで事件を語ろうとする記事です
さまざまな芸能関係者の証言を集め、高畑裕太容疑者がいかに愚か者であるか、甘やかされて育った2世タレントというイメージを押し付けようとしています


高畑裕太容疑者の“バカ息子”ぶりを事務所関係者が明かす。「周りも二世体質でした」
(前略)
「天然キャラの無邪気な二世タレントとして押していこうという事務所の方針にムリがあったのではないでしょうか」と語るのは、同じ事務所に所属していたというタレントOさん。
「高畑容疑者に常識が欠けているのは、ふだんの言動やトーク番組での発言をとっても明らかなことでした。それをおバカキャラとして調子に乗せ、演技の実力もないまま、小手先で売りだそうとした結果がこの有様ですよ」
さらに聞けば、事務所の社長・役員のプロフィールにある共通項があるそうです。
「石井光三オフィスは、昨年他界した石井光三の息女が社長を継いでいますが、実質仕切っているのは、取締役の正司宏行マネージャーです。彼は磯野貴理子の離婚した元夫ですが、大物芸人・正司照枝の息子であり、いってみれば二世気質の根っからの業界人。この正司氏が高畑容疑者を大変かわいがってましてね。必死にあらゆるつながりに頼み込んだ結果、高畑容疑者がバラエティ番組に出演できていたんですよ」
つまり、二世の社長のもと、二世のマネージャーが腕をふるい、二世のタレントを売り込んだのだそうな。


確かに高畑裕太容疑者の芸能界での立ち位置は、女優高畑淳子の息子という出自を抜きには語れませんし、それを売りにしてきたのは事実でしょう
しかし、事件を読むにはそうしたレッテル貼りのお仕着せ報道だけでは不十分であり、もう少し高畑容疑者の人物像を冷静に眺める必要があります
もちろん高畑容疑者とは面識もなく、彼がどのような人物なのか憶測するだけです
幾つかの報道から浮かび上がってくるのは、高畑容疑者が注意欠陥多動障害といった発達障害を抱えているのではないか、という可能性です
先輩芸能人にもタメ口で話しかけるとか、周囲の空気を読まずハイテンションではしゃぎ回るとか、衝動的な行動が多いなどなど、伝わってくる話からは注意欠陥多動障害を思わせるエピソードが多数あります
母親の高畑淳子も息子を「突拍子もないことをする。変わっている」と語っているのですが、息子が発達障害を抱えている可能性は考えもしなかったようです
裕太容疑者を出産した直後に離婚した高畑淳子は、子育てを祖母に託していたようで、息子の発育に関心がなかったのかもしれません
幼少時から問題行動が数多く見られたはずなのに、親や祖母が「この子は変わっている」とか、「注意しても聞かない」などという対応で見過ごしてしまい、本人の抱えている発達障害に気が付かないまま大人になってしまったのではないか、と推測します
もちろんそれで犯行の悪質さが薄れたりはせず、高畑裕太容疑者が全面的に責任を負うのは当然です。しかし、彼自身、自分が発達障害であるがゆえに衝動をコントロールできないのだ、という自覚を欠いているとすれば気の毒な話です

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