北海道で山に子どもを置き去り 無事発見も謎だらけ

北海道で山に置き去りにされた小学2年生の男児が無事発見され、事件は解決されたという扱いになっています。「子どものためにも、親のためにもこれ以上詮索するべきではない」とする大人の意見も聞こえる中で、それでもこの不可解な騒動には疑いの目を向けずにはいられません
捜索に取り組んでいる警察、消防、自衛隊関係者に対し、男児の親は「山の上の方を捜して欲しい」と注文をつけたのですが、報道ではその理由・根拠が明かされず、唐突な感がありました
両親とともに行動を共にしていた男児の姉が、「弟は山の方へ行った」と話していたのが根拠だと、後日別の報道で判明しました
しかし男児の親は置き去りにして車で走り去った後、戻り、再び別の場所で車から降ろして置き去りにしていたと供述し、またも嘘をついていたことが明らかになっています
さらに行方不明になった男児の服装について、当初はTシャツにジーパン、サンダル履きだったと語ったのですが、その後は紺のジャージ上下に赤いスニーカーだと訂正しています。ところが自衛隊の訓練場で発見された男児の写真を見ると、Tシャツに紺色ジャージのズボン、黒色のスニーカーを履いています
なぜ、父親らがこのような嘘ばかり(故意なのか、記憶が混乱しているためなのかは不明ですが)つくのか、不可解です。父親はともかく、母親ならばこどもの服装を気にかけ、記憶していると思うのですが


「無事発見の美談でおしまい」に違和感の声 北海道置き去り、「状況が不自然」と首ひねる人も
北海道の小2置き去り事案は、不明から6日ぶりに男の子を無事保護したことで解決をみた。「よかった」「ほっとした」......関係者だけでなく、ネット上でもそんな安堵の声が多くみられた。「あとは、そっとしておいて上げて」と、マスコミに注文を出す人も少なくない。
一方で、「(話が出来過ぎていて)不自然」などと、「無事救出の美談」に違和感を持つ人もいるようだ。「水だけ」で丸5日以上も暮らしながら、男の子が自分で歩けるほど元気だったことや、発見された自衛隊施設の管理をめぐる証言の「食い違い」など、依然、謎も残されている。
偶然、非常に珍しい...専門家にも驚き
5月28日夕、親によって車から降ろされたあと不明になっていた田野岡大和君(7)は、6月3日朝に不明場所の隣町にある陸上自衛隊演習場内の宿舎で無事保護された。
そうした経緯は、J-CASTニュースも「大和君が歩いた約10キロの上り坂 その先の演習場は捜索せず」(6月3日配信)などで伝えた。
それまでのローラー作戦による捜索でも発見されず、6月3日からの捜索態勢の縮小が決まっている中での奇跡的な救出だった。
その発見が奇跡的だったことは、一夜明けた4日付の新聞各紙の報道からも、うかがえる。毎日新聞は社会面で「偶然重なり命つながる」と見出しをつけた(東京最終版)。
朝日新聞は、陸自関係者の「(陸自施設に無事たどり着いたのは)いろんな偶然が重なったとしか考えられない」との見方を伝えた。日経新聞は、「健康な成人なら水だけで約1週間生存できるとされるが、小児で同様のデータは聞いたことがない。非常に珍しいケースではないか」という、小児医療センターの専門家の声を掲載した。
「偶然」「非常に珍しい」......専門家らをも驚かす展開だっただけに、ネットでも、にわかには信じられない、といった反応を示す声もある。「奇跡的だ、良かった」と好意的に受けとめる人がいる一方で、ツイッターなどには「不自然な点いっぱい」「不自然すぎるでしょ」といった声も挙がっている。
(以下、略。J-CASTニュースの記事から引用)


一部にはこの男児のサバイバル能力を絶賛する声もありますが、考えた上で自衛隊の訓練場を目指し移動したわけではなく、偶然行き着いただけなのでしょう
サバイバル能力云々はこの事件の本質を読み誤るだけであり、余分です
大事なのは親が車から降ろして置き去りにした経緯と、その後捜索を願い出るまでにいかなる行動をしていたのか、という点です
どうもこの親は平気で嘘をつく人のようで、率直に事実関係を語る気はないように見受けられます。自己弁護も交え話を粉飾する人、という前提で警察も事情聴取する必要があります

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