「フジロックに政治を持ち込むな」で炎上騒動
参議院選挙突入で飛ばしまくっているLITERAの記事から1つ、取り上げます
今年の夏の「フジロックフェスティバル」にSEALsの奥田愛基が出演すると報じられたため、「音楽に政治を持ち込むな」との批判が寄せられる事態になっています
この批判に対し、LITERAはASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文の発言を取り上げ、「フジロックの歴史を知らない者の妄言と切り捨てる趣旨の記事を掲載しています
しかし、多くの人たちは「ロックフェスティバルに政治的な主張を持ち込むことに反発している」のではなく、「フジロックに奥田愛基が登場するのはうざい」から反発しているように感じ取れます
フジロックSEALDs奥田出演に「音楽に政治を持ち込むな」と炎上させたバカどもは音楽とフェスの歴史を学び直せ
(前略)
きっかけは、先日、7月22日から24日にかけて行われる野外ロックフェス「FUJI ROCK FESTIVAL’16」にSEALDsの奥田愛基氏の出演がアナウンスされたことであった。彼が出演するのは、2011年から毎年置かれている、トークやライブなどを行う「アトミック・カフェ」というステージ。その報を受けてツイッターではこんな意見が投稿された。
〈え!歌うの??〉
〈今年は絶対フジロックいかない 政治色本当やだ〉
〈アーティストってすぐに政治を持ち込もうとする奴が多いけどあれは感心せんな。あれやられるとドン引きするファンが大勢いるんだぞ〉
〈政治色を音楽に持ち込んだら終わりなんだよなぁ… せっかくレッチリとかillionが出る、個人的にすごく良いフェスなのにさ〉
〈フジロックってなんのイベントなのかね( ・ω・) ? 大体音楽に反体制だの政治主張など求めて何が面白いのかね?〉
〈最近フジロックが妙に政治色おびてきてなーんか〉
こういった炎上コメントが飛び火し、「#音楽に政治を持ち込むな」というハッシュタグができる事態にまで発展したのだが、この状況に対し、まず、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文氏はツイッターにこうポストした。
〈フジロックに政治を持ち込むなって、フジロックのこと知らない人が言ってるよね。これまでいくつものNGOやアーティストがさまざまな主張をステージて繰り返してきたわけだし。ただ、ちゃんと真顔で「うるさいよ、馬鹿」くらいは言い返しておかないと、ちょっとだけ何らかの自由が削られる気がする〉
(以下、略)
以下、の部分では延々とポップミュージックと政治的な主張の関わりを講釈し、政治的な主張を排除することの愚を強調する「お説教」が開陳されています(音楽シーンを眺め続けてきた自分、を自慢したいだけなのかも…)が、上記のように反発している人たちはそんな「お説教」に興味も関心もないのであり、奥田愛基とSEALsを疎ましく感じているだけなのから、所詮は噛み合わないのでしょう
論点を見誤っているのはLITERAとそのライターの側なのです。さらに言えばASIANKUNG-FU GENERATIONの後藤のような、「フジロックの歴史云々を理解していない人」という発言も、余計なお世話でしょう
野外音楽フェスティバルの歴史を正しく理解していない人間は参加する資格なし、のような言い分は白けるだけです
奥田愛基の登場に観客から「帰れ」コールが湧き上がるのは、それはそれで面白いのかもしれませんし、「フジロック」の歴史に新たな1ページが加わるのでしょうが
SEALsの主張が若者から圧倒的な支持を受けているわけもなく、事実は逆でしょう
多くの若者はSEALsの主張に共感を覚えず、「何言ってんだ、こいつら」と見ているからこそ、奥田愛基のフジロック参加に批判が集まったと考えます
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