ブラックバイト 「しゃぶしゃぶ温野菜」を刑事・民事で告訴

大学生のアルバイトを4カ月間、休み無しで働かせたとして問題になっていた飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」を巡って、労働組合「ブラックバイトユニオン」が刑事と民事で告訴に踏み切ったと報じられています
これまで団体交渉を申し入れてきたものの、会社側が誠実に対応しようとせず、放置する姿勢を示したためとされます
学生アルバイトが何を言ってこようが無視すれば済む、とたかをくくっていたのではないでしょうか?


飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」の元店長と元従業員による「ブラックバイト」トラブルをめぐり、元従業員の大学生が6月17日、損害賠償などを求めて運営会社DWE JAPANを提訴したことが分かりました。また、殺人未遂・暴行・恐喝・脅迫といった元店長らの刑事責任を追求するため、千葉県警にも告訴状を提出したとのこと。いわゆる「ブラックバイト」被害での民事訴訟は初で、さらに告訴状が受理されれば「ブラックバイト」初の刑事告訴となります。
「しゃぶしゃぶ温野菜」をめぐっては昨年9月、大学生アルバイトが4カ月間休みなしで働かされ、さらに十数万円の自腹購入を強いられたとして、労働組合「ブラックバイトユニオン」が運営会社であるDWE JAPANおよびレインズインターナショナルに対し団体交渉を申し入れていました。しかしその後も大きな進展はなく、不誠実な対応が続いたことから今回の提訴に至ったとのこと。
ユニオン側は今回、元店長らの暴力行為についても新たに告発。これまで公表されていた長時間労働や自腹購入に加えて、「調理用包丁で胸や腕などを刺す」、「殴る、首を絞めるなどの日常的暴行」など、元店長らの暴行・殺人未遂行為についても明らかにされました。同日行われた記者会見では、包丁で刺された傷跡や、穴の空いた制服の写真なども公開されています。
(ねとらぼ配信の記事から引用)


4ヶ月連続勤務を強制したり、売れ残りの食材20万円の自腹購入を強要したりとまるでヤクザ並みの手口です。挙句に店長は「殺してやる」などの暴言を吐き、殴ったり首を絞めたり、包丁で腕を刺すという有り様です
「ブラックバイトユニオン」の交渉に対し、会社側は「第三者機関によって調査する」と応じたものの、被害者に対して聞き取り調査すらしないまま調査結果を発表しており、事態を誠実に解決しようとする意志がないのは明らかです
調査は弁護士事務所が担当し、店長や一部の従業員から聞き取り調査をしたものですが、「4ヶ月連続勤務という実態は確認できない」とし、「食材の買い取り強制も確認できない」と否定、さらに店長による暴行については「脅迫的言動に及んだことが関係者供述により確認された」と一部を認めたものの、大学生の勤務態度が悪化し悩んでいた店長が、極度の興奮状態に至ったためとし「大学生側に問題があった」かのごとく話をすり替えています
会社側に雇われた弁護士事務所が、会社側の主張に沿った話をまとめただけであり、とても「第三者機関による調査」などとは呼べないしろものです
以下は自分の勝手な憶測を交えた所感です
この大学生がなぜ滅私奉公とも言えるような勤務をしたのか、その背景が気になります。大学生を包丁で刺した店長は女性なのだとか
察するに大学生は女性店長に気に入られたくて、正規の出勤日でない日の店に顔を出し、仕事を手伝うなどしていたのかもしれません。恋愛感情があったかどうかまで断定する気はないのですが
そうした個人的な感情が交錯し、もつれ、対立し、暴力沙汰に至ったのではないかと勘ぐりたくなります。刑事告発が受理されれば、そこらの事情も公になるのかもしれません

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