「韓国高速鉄道は新幹線より上」とマレーシアへ売り込み
中国が受注したインドネシアの高速鉄道が、いまだ着工もままならない状態で宙に浮いています。他にも、中国はメキシコやベネズエラの高速鉄道建設を受注しておきながら、計画を遂行できず失敗に終わっています
それだけ国外での大規模なプロジェクトは推進が難しいのであり、入念な準備と技術力、資金力が必要となってきます
そうした技術力や資金力がないにも関わらず、韓国は高速鉄道をマレーシアに売り込もうと躍起になっており、韓国の大臣が現地に乗り込み、「韓国の高速鉄道は日本の新幹線より上だ」とアピールしているのだそうです
2016年6月16日、環球網によると、シンガポールとクアラルンプール(マレーシア)を結ぶ高速鉄道建設をめぐり、中国、日本に続き韓国も訪問団を派遣して受注獲得をアピールした。
韓国国土交通部の姜鎬人(カン・ホイン)長官率いる訪問団がマレーシアを訪れたのは今月14日。姜長官は現地で開いた記者会見で「高速鉄道の技術やサービスにおいて日本などに出遅れたが、韓国の運営コストは日本の新幹線より低い」と述べ、「全体的にはフランスより35%安く抑えられる」と説明した。
このほか、「KTX(韓国高速鉄道)は2004年4月に運行を始めた。われわれは非常に豊富な経験を持っている」とも主張。「韓国の技術はフランスから導入したものだが、この約10年で自分たちの技術を持つことに成功した」「韓国が受注を目指す上で最大の強みとするのは安全性。KTXの国際鉄道連合(UIC)の安全指数は0.073で世界1位となった」などと売り込みを図った。
姜長官はライバルとなる日中について「中国の状況は把握していないが、日本よりは高い競争力を持っている」と述べたが、受注獲得の勝算に関しては「目的は巨額の商業利益を得ることではなく、相互利益を得ること」とだけ答えた。
(レコードチャイナの記事より引用)
「低コストで運用できる」と自慢する根拠が何であるのかは不明です。新幹線のように高速鉄道専用路線を建設して走らせるのではなく、韓国の高速鉄道は在来線を走らせており、その意味では低コストなのでしょう
しかし、トンネルに高速のまま入ると車両にヒビが入る(いわゆるトンネル・ドン)を解決できないままであり、唯一の対策はトンネルに入る前に速度を落とすことなのだとか。これでは高速鉄道として恥ずかしすぎます
それに韓国では高速鉄道車両のメンテナンスが不十分であり、しばしばトラブルを引き起こしています。冷房装置が壊れたまま運行したり、壊れた部分をガムテープで貼り付けたまま走行したりと、数々の問題が報道されていおり、とても安全性や信頼性の高いシステムだとは思えません
結局、「安かろう、悪かろう」であり、すぐに壊れてまともに修理もできない鉄道システムを売りつけ、事後のメンテナンスは「自分たちの責任ではない」とばっくれる展開が目に浮かびます
何より、いまだに海外への輸出実績そのものがないのですから不安視されるのは当然でしょう
余談ながら、スペインは自前の高速鉄道をサウジアラビアへ売り込むのに成功し、巡礼地メッカとメディナを結ぶ450キロもの高速鉄道を建設中です。しかし、砂漠の砂が線路を覆い尽くす問題を解決できず、いつ開通できるか目処が立たない状況に陥っています。砂漠を横断する路線なのですから砂対策が求められるのは最初から分かっていたはずなのに、何ら具体的な対策を講じず、挙句の果てには「砂対策は契約に含まれていない」と言い出す始末です
韓国は熱帯地方で、しかも豪雨が降るような厳しい気象条件の地に鉄道を建設した経験はありませんので、そうした環境に適合させるのがいかに困難であるか、分かっていないのでしょう
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