診療報酬詐欺のタレント女医 武将の子孫はウソ
診療報酬詐欺事件で警視庁に逮捕された東京都内のクリニック元院長、脇坂英理子容疑者（３７）は、ホストクラブ通いを自慢するタレントでもありました
まあ、時々メディアに取り上げられたり、テレビに出演するだけで、専業のタレントというわけではありませんが
そんな脇坂容疑者は自身を武将の子孫だと称し、明治時代には華族だったと自慢していたようです
メディアの中にはそんな経歴を精査もせず、受け売りしていたところがあります
3月9日、詐欺の疑いで逮捕されたタレント女医・脇坂英理子容疑者（37歳）。
彼女が経営する美容クリニック「Ricoクリニック」で、患者を何度も診察したように装い、診療報酬を詐取した容疑です。これは指定暴力団住吉会系組長がからんだ一連の診療報酬詐欺事件のひとつで、単なる“ずさん経営”とは別次元の犯罪です。
ちなみに、同クリニックは2014年12月に貼り紙1枚で突然休業。脱毛コースなどを契約していた患者への返金もなく、苦情が相次いで、昨年5月には閉院しています。
そのトラブルの最中にも、脇坂容疑者はキャバ嬢ばりのハデメイクでバラエティ番組に出ては、「年収5000万」「ホストクラブで一晩900万豪遊」「男性経験800人」などと吹聴していたわけです。逮捕時のスッピンの老け込み具合に、ビックリした人も多いのでは。
■有名な大名で、戦前は子爵だった「脇坂家」
実は、彼女が初著書を出した昨年、女子SPA!にもインタビューしてほしいと打診があったのですが、あまりのウサン臭さに迷っているうちに立ち消えになりました。
その時にいろいろ調べたのですが、実は、脇坂容疑者は大変な名家のお嬢様。父方の先祖は豊臣秀吉の家臣として活躍した武将の脇坂安治で、徳川幕府では脇坂家はたびたび老中を努めています。明治維新のあとは「子爵」に叙された華族なのです。
本人も「祖父の代まではお城に住んでいたそうです」「両親からは厳しくしつけられた」「そのせいか割と保守的な性格で、ピアスを開けるのに10年ほど悩みました」と話しています（※1）。
小学校から高校まで名門・東洋英和女学院、大学は東京女子医大と、お嬢様らしい経歴の脇坂容疑者。いったいどこで踏み外してしまったのでしょうか？
（女子SPA！の掲載記事から引用）
この記事の元華族云々は、週刊ポストの２０１３年９月１３日号掲載記事からの受け売りのようで、記者自身が調べたものではなさそうです
本物の「脇坂家」の方から、「脇坂英理子は縁者ではない」との指摘がされています
犯罪に関わるような人物が歴史的に著名な人物や旧華族の子孫を名乗る例は枚挙にいとまがなく、当ブログでもしばしば取り上げてきました
脇坂容疑者も何かの機会に「賤ヶ岳の七本槍」として知られる脇坂安治を知り、たまたま苗字が同じだったので勝手に子孫を名乗ったと思われます
自らの出自を飾り立てたいと欲するコンプレックスがあったのでしょう
ちなみに脇坂容疑者は麻酔医としてキャリアを積んできた人物であり、美容整形の専門家ではありません
診療報酬詐欺を働いたら医師の資格はどうなるのでしょうか？
この件でただちに医師免許の取り消し処分はなく、せいぜい数ヶ月の医師免許停止くらいのようです。保険診療の資格は取り消されますので、５年間は診療報酬請求ができなくなります。ですが、それでも医師の資格はあるので、産業医や美容整形などの保険外診療を行ったり、健康診断（一般の健康診断や献血前後の健康診断）などの仕事に従事することは可能です
騙し取った診療報酬もきっちりと返済してもらわないと困ります。しかし、脇坂容疑者は上記のように名家の出身ではないのですから、返済するだけの資産はないと思われます
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