今市女児殺害事件　無罪を主張: 夾竹桃日記

2016年02月09日

今市女児殺害事件　無罪を主張

小学１年生の吉田有希ちゃんを殺害した容疑で２０１４年６月に逮捕された勝又拓哉被告ですが、公判前の争点整理が異常に長引いていました

勝又被告が否認に転じたため、犯行の事実関係そのものが争点となり、厳しい裁判が予想されます

産経新聞の記事では弁護人が、「有罪に結びつく証拠は自白だけ」とし、無罪を勝ち取れると主張しています

平成１７年に栃木県今市市（現日光市）の小学１年、吉田有希ちゃん＝当時（７）が殺害された事件で、殺人罪に問われている同県鹿沼市西沢町、無職、勝又拓哉被告（３３）の弁護人が９日、２９日に宇都宮地裁で始まる公判で、無罪を主張する方針を明らかにした。

高橋拓矢弁護士ら３人は「勝又被告は事件とは無関係で、有罪に結びつく証拠は自白だけ。有罪を示す客観的な証拠がない」などと述べた。勝又被告が供述した殺害時刻の午前４時ごろに対し、遺体の胃の内容物などから推定される死亡時刻は前日の午後４時から約１時間前後と説明、「遺体の客観的状況と自白が矛盾している」と主張した。

弁護側によると、勝又被告は２６年６月に殺人容疑で逮捕。殺害容疑を認めて起訴されたが、公判前整理手続き中の昨年５月ごろ、否認に転じたという。

また、勝又被告が偽ブランド品を所持した商標法違反罪と銃刀法違反罪に問われた区分審理が９日、宇都宮地裁で開かれ、松原里美裁判長は両罪について有罪の部分判決を言い渡した。殺人罪について審理される裁判員裁判で、部分判決を踏まえて判決が言い渡される。

過去の殺人事件でも、「動機の解明が不十分だ」などと弁護側が検察・警察の捜査を批判するケースが見られます。しかし、「本当の動機」など被告しか知り得ないのであり、被告が動機について語らないのであれば警察や検察があれこれ詮索しても無駄です

あるいは被告ですら、その殺人の衝動をうまく言語化できないケースもあります

この事件でも勝又被告が小学１年の女児にいかなる動機をもってナイフを振るったのか、勝又被告自身、よく分かっていなかったのではないか、という気がします

言語化できない、心の奥から吹き上がってくる衝動に駆られ、理性的判断などかなぐり捨てて犯行へと突っ走ったとも考えられます

勝手に想像すれば、台湾生まれの勝又被告は来日後も学校生活に馴染めず、小学生の女児ですら憎悪や攻撃の対象とするほど鬱屈した思いを抱えていた、との仮説も立てられます。しかし、勝又被告は否定するでしょう

精神分析の側からすれば、少女にナイフを突き立てる行為はレイプと同じです。肉体だけでなく、その心をも蹂躙し、破壊しようとする強い攻撃衝動が勝又被告の中にはあったと推測されます

勝又被告の少年時代がどのようなものであったか、検察は公判で明らかにするのでしょう

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