「3月のライオン」が新房監督・シャフトとアニメ化
いつかはアニメ化されるだろうと誰もが思いつつも、実現には期待と不安がつきまとう漫画作品の1つ、羽海野チカ作「3月のライオン」が新房昭之監督とシャフトの手でアニメーション化が決定したと報じられています
連載が現在も続いているのですから、途中までのエピソードを取り上げるのでしょう。しかし、新房監督が手掛けるとなればかなり大胆な表現になると予想されますので、原作の雰囲気は大きく改変されるのを覚悟しなければなりません
原作者羽海野チカはこの決定を歓迎していますが、ファンの心境は複雑ではないかと推測されます
アニメ『3月のライオン』制作は新房昭之&シャフト NHKで今秋放送
昨年10月にテレビアニメ化が発表されていた羽海野チカ氏の『3月のライオン』が、今年の秋にNHK総合で放送されることが7日、発表された。また、監督はアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』や『化物語』、『さよなら絶望先生』シリーズで知られる新房昭之氏が務め、アニメーション制作はシャフトが手がけることも明らかになった。
新房監督作品のファンという羽海野氏は、あす8日に発売される『ヤングアニマル』(白泉社)2号でコメントを発表。「新房監督の作品が大好きで大好きで『新房監督でシャフトさんで!』。この夢がかえられないのならアニメ化はできなくてもいい…。そう思っていました。とても幸せです! 精一杯の応援とお手伝いをさせていただきたい所存であります!」と喜びのコメントを寄せた。
『3月のライオン』は、幼くして両親を亡くし、15歳の若さでプロの将棋棋士となった主人公・桐山零が、川本家の三姉妹や棋士仲間との交流を通じて成長していく物語。2007年より『ヤングアニマル』(白泉社)で連載を開始し、11年に『マンガ大賞』、『第35回講談社漫画賞』一般部門、14年に『手塚治虫文化賞マンガ大賞』を受賞している。羽海野氏は00年に『ハチミツとクローバー』でデビュー。同作は06年に櫻井翔、蒼井優らで実写映画が制作されたほか、テレビアニメ、ドラマ化もされた。
『3月のライオン』はテレビアニメのほか、実写映画化も決定している。
(オリコンスタイルの記事から引用)
囲碁・将棋という流行から外れてしまった競技の世界に新風を吹き込み、そこに関わる人達の人間模様を活き活きと描いて見せる点では、「3月のライオン」も「ヒカルの碁」も見事と言うほかありません
「ヒカルの碁」は最後、グダグダの展開になりファンから批判を浴びる結果になったのは残念ですが
羽海野チカの場合はどうなるのでしょう。まだ、「3月のライオン」がどう展開するのか見えません。だからこそ、面白いのですが
さて、アニメーション版「3月のライオン」で新房節全開となれば、原作漫画とはまったく別の物語になる危惧もあると上述したように、「原作の改変」は常につきまとう問題です
どこまでがファンの許容範囲なのか、基準などありません。観て、受け入れられるかどうか、納得できるかどうか、という曖昧な線引があるだけです
それでも「3月のライオン」をアニメーションでやれるのは日本だけであり、中国や韓国には決してできません
新房監督とシャフトの技量でどのような作品に仕上がるのか、期待しましょう
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