血圧測定と偽りわいせつ行為 懲役17年判決

「睡眠中の血圧を測定するモニター調査」と偽り、応募者に睡眠導入剤を飲ませた上で強姦していた男に、懲役17年の実刑判決が言い渡されています
立件されたのは33人の被害者に対する準強制わいせつ(飲酒や薬物によって抵抗できない状態にした上での強制わいせつ)や準強姦罪ですが、被害者が特定できず立件に至らなかった犯行もあります。野口被告は被害者を強姦するシーンを動画撮影し、これを配信して金を稼いでいたもので、悪質にもほどがあります
一度出回った動画はコピーされるなどして繰り返しアダルトサイトにアップされるため、完全に削除するのは困難です


被告に懲役17年 被害33人「異常な多さ」 千葉地裁松戸支部判決
血圧測定のモニター名目で集めた女性33人に睡眠導入剤などを飲ませてわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつや準強姦(ごうかん)などの罪に問われた無職、野口英行被告(55)の判決公判が13日、地裁松戸支部であった。衣笠和彦裁判長は「周到な計画に基づく犯行。約2年間にわたり頻繁に犯行を繰り返し、件数はまれに見る異常な多さ」として、懲役17年(求刑・懲役18年)を言い渡した。
衣笠裁判長は量刑理由で「被害女性の人格を一切顧みず、性的、金銭的欲望の赴くままに一連の犯行を行った。動機は極めて身勝手かつ悪質。酌量の余地は全くない」と指弾。さらに「医師や会社経営者などとうそを言って被害女性を信用させ、言葉巧みに睡眠導入剤を服用させた。被害女性が厳しい処罰を望むことは当然」と述べた。
判決によると、野口被告は2011年9月から13年10月までの約2年間、血圧測定のモニター募集に応じた10代から40代までの女性計33人に対し、松戸市や柏市のホテルなどで、睡眠導入剤などを服用させて抵抗できなくした上、わいせつ行為をした。
(千葉日報の記事から引用)


被害者はおよそ100人ほどと見られており、野口被告は7回逮捕され、20回も書類送検された末に起訴されています。中には10代の被害者もいたため、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑でも立件されています
野口被告は医師を装い、モニターに応募してきた女性にアルバイト料5000円を支払っていたそうです。この手の怪しいアルバイト募集にひっかからないよう、自衛するしかありません
野口被告には賠償に応じるだけの資産もないのでしょうから、被害者は損害賠償を請求しても何も手にできないと思われます
レイプ被害と、動画の流出という二次被害を考えるなら懲役17年でも軽すぎるくらいの悪質な犯行でしょう

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