理研の新元素認定へ 韓国の加速器はどうなった?
理化学所が113番目となる新元素を発見したと公表したのが平成16年でしたが、データの不備を指摘されたため、承認が遅れていました
このほどようやく113番目となる元素として認められるめどが付いた、と報じられています
理化学研究所が合成した原子番号113番の元素が新元素と国際的に認定される見通しになったことが25日、関係者への取材で分かった。国際学術機関が来年1月にも決定し、日本が発見した初の新元素として理研に命名権を与える方向で最終調整している。発見を争ったロシアと米国の共同研究チームを退けて認定される見込みで、科学史に残る大きな成果となる。
元素は物質を構成する基本的な粒子である原子の種類のこと。未確定を含め118番まで見つかっており、米露などが国の威信をかけて発見を競ってきた。アジアによる新元素の発見は初めてになる。
新元素の名称と元素記号を提案する権利は発見チームに与えられる。113番の名称は日本にちなんだ「ジャポニウム」が有力とみられ、関係機関の承認を得て決定する。
92番のウランより重い元素は自然界に存在せず、人工的に合成して発見される。113番は理研と露米チームがともに発見を主張し、約10年前から専門家による審査が続いていた。
(産経新聞の記事より引用)
理化学研究所の成果を横目に睨みつつ、「コリアニウムを発見するニダ」と意気込んでいたのがお隣の国です
しかし、その道筋は随分と錯綜したものでした
韓国では新しい加速器の導入に関して、「日程上2010-2011年に設計、2012-2016年に建設し、2017年ごろ稼働が可能」とする計画を立案していたのですが、この韓国独自の技術で設計開発された加速器はアメリカのミシガン州立大学の加速器の設計を丸パクリしたものだとバレ、計画は破綻してしまいました(前回、ブログに掲載)
以下、このような経緯です
コリアニウムを見つけるためにも重イオン加速器が必要
↓
基礎研究を推進するための科学ベルトに建設
↓
実はパクリでした
↓
基礎設計からやり直し
2014年の韓国メディアの記事を見ると、新たな加速器建設に向けて動き出したようです
韓国が2021年までに4602億ウォンをかけて重イオン加速器を導入する。これと一緒に科学の基礎研究施設の建設に総額1兆6662億ウォンを投入する大規模な国策事業を推進する。
重イオン加速器は、重イオンを光速まで加速してターゲットに衝突させて、新しい同位元素を生み出す研究施設で、国内では初めて導入される。これまで国内には浦項工科大学の「放射光加速器 (一般光源の1万倍以上の強力な光を発生させて、原子や分子のような微細な物体を観測することができる装置)」と韓国原子力研究院の「量子増加加速器(陽子、電子、重イオンなどを光の速度に近い加速させ、特定の物質には、粒子が壊れた状態を分析するなどの装置)」を保有している。
韓国が足踏みしている間にも、物理学の世界では激しい競争が繰り広げられており、韓国の新し加速器についても周回遅れ、との指摘があります(必ずしも最先端の装置ではない、との意味)
果たして2021年までに加速器は完成するのでしょうか?
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