厚生省マイナンバー汚職を考える2 中安被告ら懲戒免職

マイナンバーのシステム構築に絡んで収賄罪に問われている厚生労働省の情報政策担当参事官室補佐中安一幸被告の事件に関連し、中安被告ともう1人の参事官室補佐が懲戒免職処分、上司らが戒告処分になったと報じられています


マイナンバー制度導入をめぐる汚職事件で、厚生労働省は22日、収賄罪で起訴された情報政策担当参事官室(情参室)の室長補佐、中安一幸被告(46)を懲戒免職処分とした。また、贈賄側のIT関連会社から金銭の貸し付けを受けていたとして、同じ情参室の元室長補佐(56)も懲戒免職とした。
厚労省は同日、収賄事件に関し情参室職員ら約160人を対象とした検証結果を公表。元室長補佐は平成26年6月~27年4月、同社から毎月約20万円ずつ、計230万円を現金で受け取っていたほか、同社に対する飲食費のつけ回しも最大約30万円あった。元室長補佐は調査に「帰省の金を貸してくれたのが端緒だった。
27年6月に返却した」と話しているという。
元室長補佐は入札時に業者を審査する「評価委員」を務めていたほか、昨年4月の契約に関し、入札公示前に仕様書のたたき台を同社側に作成させていた。だが厚労省は、同社が作成した仕様書と、実際の仕様書が異なることなどから「便宜供与は確認されていない」としている。
また検証結果では、中安被告が国家公務員倫理規程に反し、講演の報酬を報告していなかったと指摘。出勤状況も省内で把握されていなかったことから、同省では監察チームを常設、予告なしに監査を実施するなどの再発防止策を示した。
(産経新聞の記事から引用)


同情する気にもなれませんが、56歳になるまで勤務し、退職金なしで免職となるのは大打撃でしょう。収賄として受け取っていた金を返した(収賄ではなく借りていただけ、との言い分)としても、それは贈収賄罪に問われるのを免れるための工作であり、通用しません
他方で、中安被告は講演に招かれては講師代、車代として現金を受け取ってたようですが、もちろんそうした金を収入として申告はしていないのでしょうから脱税の疑いがあります。追徴課税されるのでしょう
さて、こうした中安被告の振る舞いを抑止できなかった上司の責任は重大なのですが、戒告だけで済ませるのは随分と手ぬるい感があります
収賄事件で逮捕者が出たのですから、上司が監督責任を怠っていたのは明らかであり、もっと厳しい処分にするべきです(もちろん、配置転換と称して左遷するなどの対処はするとしても)

(関連記事)
厚生省マイナンバー汚職を考える1 異色の官僚
住基ネットで個人情報覗き見 市職員懲戒処分
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/202207article_26.html
田中美絵子衆議院議員が官僚と不倫 官僚は更迭
通産官僚ブログ「復興は不要」と書いて炎上騒動
郵政の新社長に元官僚を起用する政府
郵政会社前社長が政府の知らない間に顧問就任
毎日社説「科学の仕分け」について
被災地視察でおんぶ 務台政務官に批判殺到
文部省天下り問題 官僚が早大教授になる不思議
文部省天下り疑惑 事務次官引責辞任
「出会い系バーに入り浸った」前文部省次官の釈明
出会い系バー通いの前川元文部次官 「貧困調査」と釈明
財務省福田事務次官のセクハラ発言問題
財務省福田事務次官 セクハラ否定で訴訟も
財務省福田事務次官のセクハラ テレ朝女性記者が被害
福田事務次官セクハラ被害はテレ朝進優子記者
福田次官セクハラ問題 下村元文部大臣が被害者批判で炎上



この記事へのトラックバック