産経ソウル支局長に無罪判決
産経新聞の加藤達也ソウル支局長による記事が、朴大統領に対する名誉毀損だとして在宅起訴された事件で、ソウル中央地方裁判所は無罪判決を言い渡しています
そもそも問題とされた記事は、朝鮮日報系メディアに掲載されたゴシップを引用したものであり、加藤支局長は出国を禁止され人質状態のまま起訴される一方で、ゴシップ記事を書いた朝鮮日報記者は逮捕もされず起訴もされないという不可解な扱いでした
韓国大統領府の報道官は18日、朴槿恵大統領への名誉毀損で在宅起訴された、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する17日の無罪判決に関し「大統領府は外務省が発表した立場と同じだ」と語った。韓国メディアが報じた。
外務省は判決直前、ソウル中央地裁に対し、日韓関係を考慮して善処するよう検察を通じて要請。無罪判決後、「両国関係改善の契機になることを期待する」などとする立場を明らかにしている。
大統領府の意向を受け、検察は控訴しないとの見方が広がっている。
(産経新聞の記事から引用)
報道官の弁はまるで朴大統領が日本との関係を気遣い、寛大な判決を望んでいたかのような表現ですが、事実は逆です。朴大統領が産経新聞の記事(フェリー沈没事故の際、大統領は7時間も所在不明となっており、この間に愛人と噂される男性と密会していた疑いがあるとの内容)に激怒し、処罰を要求したのが発端です
それを今になって「処罰するべきではない」と言い出すのは、頭がどうかしているのではないかと思ってしまいます
外国メディアの記者を名誉毀損で起訴するという愚かな真似を韓国検察当局が行ったのは大統領の意向を汲んだからでしょう
本来、名誉毀損というのは被害者が告訴するべきものです。しかし、朴大統領は検察をけしかけるだけで告訴もしておらず、自らの手は汚さないまま言論弾圧をそそのかしていたのであり、為政者としての資質が疑われます
裁判そものもの異例な形であり、政治の介入に左右される韓国の人治主義の側面が際立ちました。加藤支局長に対する出国禁止の措置はその典型です
判決では主文の言い渡しの前に判決文の朗読があり、延々と3時間にも及んだのだとか。それは裁判官による弁解(大統領の意向で起訴された被告を有罪にできない言い訳)を綴ったものだったとも伝えられています
検察官や裁判官までが、大統領の顔色をうかがって裁判をやっているのですから呆れます。そんな大統領も、任期を終えた後には収賄罪で起訴されるというのが韓国では定番なのですが
さすがにこの事件、産経新聞はよほど腹に据えかねたのか、各界の有識者らのコメントを大量に引き出し、韓国側の対応をこれでもかと批判しています。それらを引用するスペースはありませんので割愛しますが、作家の黒川博行は「日本なら内閣が総辞職する事態」だと指摘し、朴大統領の言論弾圧に対する政治責任を厳しく問うています
この裁判で韓国が得たものはなく、失ったものばかりです。言論弾圧の前近代的国家、というイメージを払拭するのは困難でしょう
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