中国 「高速鉄道を埋めたのは正しい措置」と強弁
中国メディアは繰り返し、「我が国の高速鉄道の方が日本より優れている」との記事を掲載しています
繰り返し強調する理由はいくつもあるのでしょうが、やはり2011年の衝突事故による「安全性に問題がある」とのイメージを払拭するのが一番の狙いなのだと思われます
しかし、中国の地方紙が鉄道関係者へ取材した内容が物議を醸している、とサーチナの配信記事が伝えています
2011年7月23日、中国で高速鉄道の衝突事故が発生した。多数の死傷者が出たにもかかわらず、当局がすぐに事故車両を地中に埋めるという処理を行い、世界を驚かせたのも記憶に新しい。当局の処理方法をめぐっては中国のネット上でも批判の声が相次いだ。
中国メディアの澎湃新聞網は3日、高速鉄道技術の第一人者に対する取材記事を掲載し、「衝突事故の発生後、私は高速鉄道のためにあえて声をあげることにした」と題する記事を掲載した。
記事は、中国高速鉄道の開業から輸出事業の推進に至るまでの軌跡について論じているが、なかでも日本との競争や衝突事故に焦点が当てられている。高速鉄道の衝突事故の直後、当局が事故車両を埋めたことについて、当時の鉄道部の関係者が「高架橋の下が泥沼で、救助を首尾よく行うためにしたこと。あなた方が信じるか信じないかは勝手だが、私はこの説明を信じる」とコメントしたことは、中国国内でも激しい批判にさらされた。
この点について記事は、高速鉄道技術に詳しい人物の見解として、「これ以前の鉄道事故でも車両を埋めるという処理をしており、この説明は間違っていない」と主張。さらに、鉄道部の関係者も「現場の人間からそのような報告を受けただけ」であり、実際に大きな車両を重機がよけるのは容易ではなく、高架橋の下は泥沼で救援は困難だったとし、車両を埋めたことについて肯定的な見方を示した。
当時は事故車両の内部には生存者がいるかも知れず、遺体や遺留品も残されている可能性があったにもかかわらず、それでも地中に埋めたことの是非については触れられていない。
(以下、略)
2011年の事故では、高架下に落下した車両に当然大型重機で土を盛り始めており、その愚かしい行動に批判が殺到しました
上記の記事で「現場は沼地で救出作業のための大型クレーン車を入れるのは困難だった。だから車両を埋めた」と言いたいようです
しかし、車両を埋めるために大型重機が数台、現場で作業をしていたのですから、沼地のため大型クレーン車を入れられなかったというのは明らかに詭弁でしょう
事故の際には救出活動が最優先であり、それから現場の保存、事故の検証などの手続きがあります。救出活動もせず車両を埋めようとしたのは、事故を隠蔽したかったからであり、それ以外の理由は考えられません
中国の高速鉄道が安全性の面で信頼を獲得できないのは、車両や運行システム上の問題より、こうした鉄道運行に関わる官僚・党幹部の「事故隠し」の体質にあると彼らは理解できないようです
1日、1日と無事故を積み重ね、5年間無事故、10年間無事故を実現した結果として、「信頼」が生まれるのでしょう
当局の関係者が大声で「安全だ」と喚けば「信頼」が生まれる、というものではありません
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