博士論文盗作がバレた韓国天才少年 その背景
韓国史上最年少で博士号取得、と騒がれた大学院生ソン・ユグンの論文盗作事件の続報を取り上げます
大学院で指導教授をしていた人物の論文を盗作した、と言われていますが、その辺りの背景を朝鮮日報が記事にしています
どうやら指導教授本人が、「韓国史上最年少で博士号取得」を演出したくて自身の論文を丸写しするよう勧めた可能性が見えてきました
研究テーマは「異常性ブラックホールの磁気圏」なのだそうです
「天才少年」として知られるソン・ユグン君(17)=写真=が国際学術誌『天体物理学ジャーナル』に発表した論文が、盗作と判定された。
米国天文学会は25日(現地時間)にウェブサイトで、先月10日に天体物理学ジャーナルに発表されたソン君とソン君の指導教授であるパク・ソクチェ韓国天文研究院研究委員のブラックホールに関する共同研究論文について、パク委員の2002年の論文を盗作したものと判断し、論文を撤回すると発表した。
同学会は論文の学術的意味よりも形式を問題視した。02年にパク委員が発表した論文と内容がかなり一致するにもかかわらず、引用表記をしておらず「自己盗作」に該当するということだ。
論文が盗作と判断されたことで、ソン君は在学中の科学技術連合大学院大(UST)で来年2月に予定通り博士学位を取得することが難しくなった。USTは博士学位授与の条件として、学位論文とは別に国際学術誌に1本以上の論文を発表することを挙げている。ソン君は18日、USTの博士学位論文審査に合格した。
天体物理学ジャーナルの編集者は「いかなる場合でも、論文の著者は論文の作成に用いた文献を正確に引用表記すべきだ」と指摘している。
これについて、パク委員は「02年の論文は学会の発表集に掲載されたもので正式な論文ではないため、引用表記をしなくても構わないと思った。今回の盗作の件は100パーセント私の落ち度だ」と釈明した。USTは研究倫理委員会を構成し、盗作の経緯と責任の所在を突き止める方針だ。
5歳で掛け算をマスターし、7歳で微分積分を解くなど優れた数学の才能を見せたソン君は、中学・高校課程を検定試験で修了し、8歳で仁荷大に入学して世間の注目を集めた。その後、大学生活になじめず中退し、11歳でUSTに入学、パク委員の指導の下で航空宇宙学の修士・博士課程を履修してきた。
(朝鮮日報の記事より引用)
天才少年と持て囃され、11歳で科学技術連合大学院大(この大学院では修士課程と博士課程を合併させていおり、最短で15歳の時に博士号を習得できる可能性があった)へ進んだものの、研究成果は乏しかったのでしょう
学校の授業では天才と呼ばれるほど飲み込みが早かったとしても、新規の発見なり新規の理論の提唱が求められる純然たる科学分野では、才能を開花させるには至らなかったのかもしれません
そのためか、最短15歳で博士号取得が可能だと騒がれながら、もう17歳になっています(まだ、17歳だとも言えますが)
彼を指導した教授はどうにかして博士号を取得させ、天才を育てた栄誉を手にしたかったのではないか、と推測されます
別のメディアの記事では、ソン・ユグンは自身の研究を高く評価しており博士号取得も時間の問題だと応じ、盗作云々は些細なことだと受け流しています
さて、本当に「引用した論文を明示しなかったという単純ミス」なのでしょうか?
論文だけではソン・ユグンが書いたのか、指導教授が書いたのかは分かりません。だからこそ、信用を損なうような真似をしてはならないのですが…
無理に天才少年を作り出そうとするから、こうした歪な事態に陥ったように映ります
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