韓国の天才少年 博士論文盗作バレる
「天才少年」を熱心に取り上げる韓国メディアについて、これまでにも何度か言及してきました
教育水準の高さ、民族の優秀さを誇示したいのでしょうが、最近では裏目に出るケースが目立ちます
韓国で「最年少で博士号を取得可能だ」と絶賛された天才少年が、実は博士論文を盗作していたとバレてしまい、騒動になっています
当ブログでも以前に取り上げた、13歳で大学院へ入学が認められ早ければ15歳で博士号を取得すると期待された天才少年の転落です
来年2月、韓国”最年少博士”タイトルを与えられることになっていた韓国の天才少年ソン・ユグン(17)君の博士学位取得が事実上、白紙となった。
科学技術連合大学院大学(以下、UST)は25日、記者会見を開き「ソン・ユグン君の論文盗作と関連した公式立場」を発表した。
パク・ガプドンUST学生所長は、まず「ソン・ユグン君のSCI論文盗作と関連し、深い遺憾の意を表する」とし、「真実性、信頼性が何より重要な科学技術研究・教育機関として、責任を重く受け止めている」と明かした。
続けて「学則と規定に基づき、今後の手続きを進行する予定」とし、「研究倫理真実性委員会を構成して慎重に検討し、適切な措置をとる方針」と説明した。
これと共に、学位授与要件の1項目である「SCI級国際ジャーナルに1著者・論文1編以上を掲載」の要件が満たされないことから、ソン君が来年2月に受ける予定だった博士学位の取得は、見送られるとみられる。
これを前に、ソン君のブラックホール研究論文を掲載した「Astrophysical Journal(10月5日付け)」は24日(現地時間)、ソン君の論文掲載を撤回すると発表。理由についてJournal側は、「共同著者として参加したパク・ソンジェ韓国天文研究院(KASI)研究員が2002年に学会で発表した資料から、大部分を使用したにも関わらず、その事実を明かしていなかったため」と説明した。
同件について米国APJ(The Astrophysical Journal)は、該当論文に関する再審議を進行。「パク博士の論文と重複する部分が多いにも関わらず、公式的に引用していない」とし、「盗作」と判定した。
「ああ、やっちまったな」と思うばかりです。周囲から天才少年と持ち上げられ、その期待に沿うだけの結果を出さなければならないというプレッシャーもあったのでしょうが、まだ18歳なのですから焦って論文の盗作などする必要はなかったわけで…
その博士論文について、かつては中央日報が天才ぶりを絶賛する記事を掲載していました
「天才少年」として知られているソン・ユグン君(17)が、来年、満18歳3カ月の年齢で博士になる。ソン君は来年2月、大田(テジョン)の科学技術連合大学院大学校(UST)の卒業式で博士学位を受ける。2004年3月にオープンしたUSTは32の政府外郭研究機関が共同設立した修・博士過程大学だ。
ソン君の指導教授である韓国天文研究院(KASI)のパク・ソクジェ博士(58)は「今月17日午後に開かれた学位請求論文審査の公開発表と論文審査委員会で、ソン君が提出した博士学位請求論文『一般相対性理論の天体物理学的応用』が審査を最終通過した」と18日、明らかにした。京畿道九里(キョンギド・クリ)に住んでいたソン君は11歳の時に2009年USTのKASIキャンパスの修士・博士統合過程に入学した。それから7年後、パク博士の指導で博士学位を受けることになった。ソン君が博士学位を受ければ韓国最年少の博士として記録される展望だ。
先だっても、アメリカのハイスクールに在学していた韓国人少女がハーヴァード大学とスタンフォード大学の両方に合格し、両方の大学で学ぶことになったとの嘘をつき、これがバレて大騒ぎになったばかりです。この少女も数学の天才という触れ込みで、他の大学生の書いた論文を盗作し自分の研究として発表していました
もちろん、そんな論文の盗作はバレてしまい、自分自身を深く傷つける結果を招くだけです
韓国社会は一度も躓いた人間を許さない、信用しない風潮があるのだそうです
したがってソン・ユグン君への信頼は失われ、大学を挙げて彼をサポートしてきた体制は崩壊し、批判だけが残りそうです
天才少年の末路、という絵に描いたような展開になってしまいました
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