春日井市ラーメン強盗殺人を考える1 店員2人殺傷

9月24日早朝、愛知県春日井市のラーメン店に強盗が入り、店内にいた従業員2人を殴って金庫から売上金250万円を奪う事件がありました
シルバーウィーク期間中の売り上げ金が金庫内にあるのを知った上で、店内の事情に詳しい者の犯行と思われます
襲われた従業員のうち35歳の男性が死亡、もう1人が顔面骨折の重傷を負っています


愛知県春日井市のラーメン店で店員2人が殺傷され、売上金が奪われた強盗殺人事件で、店内は金庫以外にほとんど荒らされた形跡がなかったことが捜査関係者への取材で分かった。金庫は扉が上下2段式で、売上金を入れていた下段だけが開けられており、県警捜査本部は、犯人が売上金の管理方法を知っていた可能性もあるとみて捜査している。
捜査本部によると、金庫は店の倉庫内に置かれ、高さ50〜60センチくらいの据え置き型。下段だけが開けられ、中に入っていた大型連休中の売上金など250万円がなくなり、扉には束になった鍵の一つが差し込まれた状態だった。
鍵は襲われた店員2人のうち、頭部に重傷を負った男性店員(39)が管理し、営業時間中は常に持っていたとみられる。この店員は通常、午前4時の閉店後に売り上げを集計して金庫に現金を入れて鍵を閉め、店長らにメールで売り上げを報告。事件があったとみられる24日午前5時ごろには、既にメールで店長らに報告を済ませていた。
捜査本部は、店員がメールを送った直後に犯人が店に押し入り、死亡した荻原典章さん(35)と店員の2人を襲い、鍵を奪うなどして金庫を開けた可能性もあるとみている。
(毎日新聞の記事より引用)


強盗殺人事件で、頭部を骨折するほど強打しているところからすれば、従業員2人を殺害するつもりだったのでしょう。店内の事情に詳しい者の犯行と考えるなら、この店で勤務していた元従業員かアルバイトという線が浮かびます。当然、襲われた従業員とは顔見知りであり、最初から殺すつもりで犯行に及んだのでしょう
ただ、鍵を預かっていた従業員が犯人を手引して金庫を開けた後、金を独り占めしようとした犯人に襲われた可能性も警察は考えているはずです
強盗殺人で2人を殺傷し金を奪った場合、無期懲役の判決が予想されます(2人を殺害したなら死刑もあり得ます)
250万円を強奪するにはあまりにリスクが高いのですが、犯人はよほど金に困っていたのか、店に恨みでもあったのでしょうか?
強盗事件でも、以前に頻発した「すき家」を狙ってレジの金を奪うケースとはまったく異なる種類の犯行です。深夜営業のコンビニエンスストアや「すき家」を狙う犯行は、店員を脅せばレジの売上金を奪えるとの前提で犯行に及ぶわけであり、店員を殺害すリスクは犯しません。店員を殺してまでレジにある数万円の現金を奪うのは、割に合わないからです

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