熊谷6人殺害事件を考える1 容疑者の兄も大量殺人犯

埼玉県熊谷市でペルー人の男が3軒の民家に押し入り、6人を殺害した事件を取り上げます
事件の経過、概要は次稿に回して、ますは容疑者である住居・職業不詳のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタンについて言及します
ナカダ容疑者は刃物で自身の体を切りつけるなどしており、統合失調症だった可能性があります
さらに驚くべきことは、ナカダ容疑者もペルーで拳銃を使い17人を殺害した罪で服役しているのだとか
驚くのを通り越して呆れてしまう話です


埼玉県熊谷市の3住宅で計6人が殺害された事件で、ナカダ容疑者の実兄が、ペルーで大量殺人事件を起こし、現地で“死の使徒”と大きく報じられた服役囚であることが17日、分かった。
ナカダ容疑者は10人兄弟の末っ子で、服役中の兄は上から4番目のペドロ・パブロ服役囚(42)。2005~06年に計17人を拳銃で射殺するなどしたとして、07年に懲役35年の刑が確定、服役している。
妄想型統合失調症を患っていたとされ、殺人の動機を「世界を浄化するために、神の命令で薬物中毒者や売春婦、同性愛者らを殺した」と供述。実際に殺害したのは25人とも明かした。自身の生い立ちについて、幼いころから家族に虐待され、兄たちから性的虐待を受けたとも語ったという。
フジテレビの電話取材に応じたペルーに住むナカダ容疑者の姉は「弟は日本に行って精神的に病んでしまった。『誰かに追いかけられている、自分は殺される』と言っていた」と話した。姉によると、ナカダ容疑者は兄の殺人を目撃して、精神的にショックを受けていたという。
(産経新聞の記事から引用)


ペルーでは死刑制度がないのか、17人を殺害しても懲役35年の刑とは意外です。あるいは精神疾患であることが情状として取り上げられ、懲役35年になったのでしょうか。通常、死刑制度を廃止した国では終身刑が導入されます
さて、ナカダ容疑者の姉の話として、「弟は日本に行って精神を病んでしまった」とする部分はどうなのでしょうか?
日本に来る前から統合失調症を発症していたのではないか、と思うのですが
上から4番目の兄が家庭内で虐待を受けていたならば、末っ子であるナカダ容疑者も当然、虐待を受けていたと考えられます
犯罪、暴力、性的虐待などが日常茶飯事の家庭だったのかもしれません
入国時の審査で個人の犯罪歴はチェックされるはずですが、ナカダ容疑者の場合はどうだったのでしょう。ペルーで前科があるように思うのですが
思い出すのは2005年、広島でペルー人、ヤギ・カルロス受刑者が小学1年生の女児を強姦した上で殺害した事件です
カルロス受刑者はペルーで、未成年者3人に対する婦女暴行容疑で指名手配されており、偽名で就労ビザを取得し、日本に入国していました
発展途上国では前科のある者が、偽の身分証明書を使ってパスポートやビザを申請するのも珍しくはありません
水際で犯罪者の入国を阻止したいところですが、それが難しいのだと我々は知っておく必要があります

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