埼玉県警巡査部長による殺人1 不倫の交際費目当て
9月4日、埼玉県朝霞市で元タクシー運転手の寺尾俊治さん(58)が殺害されているのが見つかった事件で、県警朝霞署捜査本部は12日、浦和署地域課の巡査部長、中野翔太容疑者(31)=同県川越市鯨井=を殺人と住居侵入の疑いで逮捕しています
現職警察官による性犯罪は珍しくないのですが、殺人事件となると別です
さて、逮捕された中野容疑者の経歴がちょっと気になっていました
埼玉県警の説明によると中野容疑者は2002年に高卒で警察官になり、浦和署、川口署、本部捜査1課を経て12年3月から朝霞署刑事課に勤務していたそうです。県警本部の捜査1課勤務ならエリートコースでしょう。それが何故か、今年3月からは浦和署地域課に転属となり、武蔵浦和駅前交番に勤務していたのですからこれでは左遷された格好です
その理由が最新の報道で判明しました
埼玉県朝霞市で無職、寺尾俊治さん(58)が殺害された事件で、殺人と住居侵入の疑いで逮捕された県警浦和署地域課の巡査部長、中野翔太容疑者(31)が、過去の捜査で知り合った女性と関係を持ち、女性との交際費を捻出するために寺尾さん方の現金を狙った疑いがあることが14日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると遺体発見時、寺尾さん方1階の耐火金庫は扉が開いた状態で、100万円がなくなっていた。中野容疑者は「カネ目当てだった」との趣旨を供述。県警朝霞署捜査本部は、中野容疑者が業務で寺尾さん方を訪れた昨年10月に、寺尾さんが多額の現金を所有していることを把握したとみている。
中野容疑者の親類らによると、中野容疑者の妻も県警の警察官で5年ほど前に婿入り。一方で、捜査で知り合った女性と不倫し、県警内部で処分を受けた後も女性との交際を継続。女性との間に子供をもうけたという情報もあり、女性らとの生活を継続するため困窮していた疑いが浮上した。
また、捜査関係者によると、寺尾さん方のインターホンのカメラには中野容疑者とみられる男が遺体発見前日の3日、チャイムを複数回鳴らす画像が残されていた。捜査本部は中野容疑者が寺尾さん方が無人と確認した上で空き巣に入ろうとし、寺尾さんに見つかったため犯行に及んだ可能性があるとみている。
(産経新聞の記事より引用)
捜査上、知り合った女性と交際していたのが県警本部にばれて、地域課へ飛ばされたのが真相のようです
当然、元警察官だった妻も知っていたのでしょう。が、それでも中野容疑者は不倫関係を続けていたのですから、婿扱いされる家庭に不満でもあったのでしょうか?
不倫だけでなく、この女性との間にこどもも生まれていた、との報道もあります
こどもの養育費をせがまれ、金策に窮して強盗を思い立った埼玉県警は見ているのでしょう
さて、中野容疑者の女性関係はともかく、犯行の手口は素人同然です。最近のインターホンはカメラ付きが主流で、来訪者の映像が記録として残ります
しかし、中野容疑者はよほどテンパっていたのか、画像を消去してもいなかったようです
寺尾さん方の金庫を狙い、そこにばかり気を取られていたとも考えられます(金庫以外に、他の複数の部屋から現金数百万円が見つかっています)
別に警察官の犯罪にプロ並みの手口を求める気はありませんが、この稚拙な犯罪を見ると「ともかく金のある家を狙って…」との焦りを感じます
空き巣狙いで入ったものの、家の中に寺尾さんがいて顔を見られてしまったため殺害してしまった、とも考えられます。もちろん、だからといって中野容疑者に同情する気になれませんし、その罪を軽減すべきとも思いません
追記:中野翔太被告は東京高裁の判決で無期懲役が言い渡され確定しています。元警察官として長期間服役するのは、さぞ大変でしょう
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