新国立競技場問題 文科省が担当局長更迭
新国立競技場の建設案を巡る見直し問題で、下村博文大臣は事務方の責任者であった久保公人スポーツ・青少年局長を更迭する人事を発表しています
混乱の責任を押し付ける形での更迭ですが、野党は冷ややかな反応です。野党側は混乱の責任を問う上で、下村大臣を辞任に追い込みたいのですから
一方で、文科省の官僚たちも「政治の責任」を官僚に押し付けた今回の人事を不快なものとして受け止め、下村大臣の政治手腕を疑問視するのは当然です
自民党文教族のドンである森喜朗大会組織委員会会長こそが、混乱の原因を作った張本人であり、責任を負うべき人物です
文部科学省は28日、新国立競技場の整備担当部署であるスポーツ・青少年局の久保公人局長(58)が辞職することなどを盛り込んだ人事異動を発表した。発令は8月4日付。下村博文・文部科学相は閣議後の記者会見で「役人人事は基本的に(職員が)自分で判断することはあり得ない。大臣として判断した」と述べた。だが、事実上の更迭との見方が強く、野党だけでなく政府内からも「とかげのしっぽを切ったとしか映らない」と批判の声が挙がる。
久保局長は定年退職まで約1年半を残しての辞職となった。下村文科相は「後進に道を譲るという意味での勇退」と説明したが、政府関係者は「(更迭なのは)見れば分かるでしょう。だが、これでは火消しにならない。(野党に)攻撃する機会を与えただけ」と冷ややかに話した。
文科省は近く第三者による検証委員会を設け、担当部局や建設主体である日本スポーツ振興センター(JSC)などから白紙撤回に至る経緯を調査する。しかし、9月にまとめる中間報告を待たずに更迭に踏み切ったことで調査対象に予想される関係者は「久保局長はスケープゴート(いけにえの意)。ここまで来たら政治の話。政治が決断したのだから」と反発。意思決定した下村文科相らの責任問題を指摘した。
(毎日新聞)
下村大臣は建設費が高すぎるとの批判を浴びても、「新国立競技場建設案の見直しはない」と突っぱねてきました
安部首相は安保関連法案成立だけしか視野になく、この問題で内閣が批判を浴びる事態になっても意に介さない姿勢を貫いてきました。安保関連法案成立の見通しがついて、ようやく新国立競技場案の見直しに踏み切ったわけです
これで3ヶ月から4ヶ月、時間を無駄にしてしまったのであり、残念な話です
以下、主要な競技場の建設費の比較です
北京オリンピック 530億円 9万人収容
ロンドンオリンピック 950億円 8万人収容
日産スタジアム 630億円 7万人収容
埼玉スタジアム 356億円 6万人収容
こうして比較すれば、新国立競技場の建設費2500億円という数字がいかに巨額なものであるかが分かります
ロンドンオリンピックのメインスタジアムは、5万5千人分の席が仮設です
巨大なメインスタジアムの建設を義務付ける国際オリンピック委員会も愚か者の集団であり、オリンピック開催費用の高騰を招いている張本人です
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