中国旅客船転覆事故 400人が行方不明

中国の長江を航行中の旅客船が転覆し、400人以上の乗客が行方不明になっています。強い風雨に見舞われる中航行していたとされ、現場では竜巻も発生したとの報道もあります
危機管理の杜撰さ、運行管理の甘さはいくらでも指摘できるのですが、まずは人命が優先されます。1人でも多くの方が救助されるよう祈念しましょう
さて、中国政府はこの種の事故としては珍しく迅速に対応し、李克強首相が現地入りして陣頭指揮にあたっています
昨年の韓国フェリー沈没事故で対応を誤り批判を浴びた朴大統領の二の舞いを避け、危難に立ち向かう政府の姿勢を示す狙いがあるのでしょう
もちろん水難救助活動の経験がない李克強首相が陣頭指揮を執ったも、現場に混乱をもたらすだけであり、事態は好転しないわけですが
別の記事では李首相の奮闘ぶりを以下のように伝えています


客船の転覆現場近くで陣頭指揮をとっている李克強首相は2日夜、捜索隊に「一分一秒を争い、一刻も休むな」と指示。一方で、救出された乗客らの入院先を見舞った。中国人民解放軍は軍兵士と武装警察計4600人以上を投入し、救援活動を展開。
捜索には100隻以上の船舶が当たっている。海軍は135人のダイバーを参加させ、150キロ下流まで行っていた捜索範囲をさらに220キロ下流まで拡大する方針という。


政府の対応の不手際を指摘され、政府批判へと発展するのを何より警戒し、恐れているからこそ、全力を尽くしているとアピールしていると思われます
事故が起きたのは夜間であり、乗客のほとんどが就寝したかその準備をしていた時間帯だったため脱出もできず、救命胴衣を手にすることも困難だったのでしょう
本来ならば運行を中止し、嵐が止むまで停泊するのが正しい判断なのでしょう。一時的に乗客を船から退避させ、陸へ上げる判断もあったと考えます

(関連記事)
韓国フェリー沈没事故 船長に殺人罪で無期懲役判決
韓国フェリー沈没事故 対策法案審議できず国会空転のまま
韓国フェリー事故 船会社のオーナー遺体で発見
韓国フェリー事故のその後 収拾は困難・迷走
国民が反発した朴大統領の謝罪
韓国フェリー事故 救命ボートを降ろさなかった謎
韓国フェリー事故 海軍自慢の救難艦が使い物にならず
韓国フェリー事故 船長が真っ先に逃げる
韓国フェリー事故 477人の安否混乱
韓国沈没事故に見る中国メディアの下品な報道
中国高速鉄道事故 人為的なミス
中国 科学技術政策を自画自賛
中国高速鉄道事故 ネットで世論を操作する政府
中国高速鉄道事故 なぜ追突を防げなかったか
中国鉄道事故 「日本のレベルに追いつくのは簡単」と豪語していた
中国のパクリ新幹線、トラブル頻発


中国の“穴場"めぐり―ガイドブックに載っていない観光地
日本僑報社
日本日中関係学会・編

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 中国の“穴場


この記事へのトラックバック