女児誘拐未遂の警察官起訴 「仕事のストレス」と弁解
群馬県警の警察官が今年の1月、小学4年生の女児をわいせつ目的で連れ去ろうとした容疑で逮捕されていたのですが、初公判で起訴事実を認め争わない姿勢を示しています
小学4年の女児を誘拐しようとしたとして、わいせつ目的誘拐未遂の罪に問われた元群馬県警巡査、秋山暢大被告(24)の初公判が7日、前橋地裁(高山光明裁判長)で開かれ、秋山被告は起訴事実を認めた。検察側は懲役2年6月を求刑し、即日結審した。判決は6月5日に言い渡される。
秋山被告は「仕事でストレスがたまり、自制心が利かなくなってしまった」と述べ、「子供の頃から夢だった警察官を辞めることになり恥ずかしく思います」と声を詰まらせながら反省の言葉を口にした。
検察側は論告で、秋山被告が氏名や家族構成などが記載された巡回連絡カードを使って女児や父親の名前を把握した点を挙げ「職務上知り得た情報を悪用した悪質な犯行だ」と指摘。弁護側は「(わいせつ目的は)将来の願望・妄想で、具体的な犯行計画を想定していたわけではない」と執行猶予付きの判決を求めた。
起訴状によると、秋山被告は1月15日午後、群馬県吉岡町の女児の自宅前で、「お父さんが交通事故に遭ったから、一緒に病院まで来てくれないか」と嘘を言い、わいせつ目的で車に乗せて誘拐しようとしたとしている。
(産経新聞の記事より引用)
別の記事では、取り調べの段階で犯行動機を「女子中学生と30代男性が恋愛する電子書籍を読んで感化され、抑えきれなくなった」と供述したと書かれています
検事調書に犯行に至った経緯がどう書かれていたのかは不明ですが、女子中学生との恋愛小説を読んでいたとして、そこから小学生の誘拐・強制わいせつへと飛躍する流れはあまりに突飛です
さらには、「仕事でストレスがたまり、自制心が利かなくなってしまった」とする公判での陳述も脈絡を欠いており、裁判向けに弁護人と打ち合わせた上での釈明としか思えません
わいせつ目的で誘拐を実行しようとした事実を争わず、できるだけ軽い判決を得ようとする被告側の戦術は理解できるものの、真摯に事件と向き合っているようには受け取れません
仕事でストレスを抱えた警察官は全国に数多く存在するものの、皆が皆、わいせつ目的の誘拐事件を起こしたりはしないのです。ならば秋山被告が犯罪に走ったのは仕事にストレスなど関係なく、女児を性的に蹂躙しようとする欲望を内に抱えていたからであり、たまたま偶発的に犯行に及んだとは考えられないのです
今回が未遂であり、警察官を懲戒免職になるという社会的制裁を受けていることから、秋山被告には執行猶予付きの判決が下される可能性があります
しかし、性犯罪者が犯行を繰り返すおそれのあること、この度の事件を秋山被告自身が「たまたま」の偶発的な犯行だと軽視していることを考え併せると、執行猶予付き判決が妥当なのかは大いに疑問です
性犯罪者を執行猶予付き判決で野放しにするのではなく(保護観察が付くにせよ)、カウンセリングを義務付ける工夫も必要でしょう。もちろんカウンセリングを勝手に止めた場合は執行猶予を取りけす、といった強制力も検討してしかるべきです
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