「名探偵コナン」を犯罪の教科書と批判する中国
毎度ながら日本のアニメを槍玉に挙げて批判する中国で、今度は「名探偵コナン」を犯罪の教科書だと批判しているのだとか
以下、フォーカス・アジアの記事を引用します
中国のテレビ局、北京電視台の番組がこのほど、日本の人気アニメ「名探偵コナン」の内容について「犯罪の教科書だ」と批判したことが、日中のインターネット上で話題になり、両国のアニメファンたちから同局に対する怒りの声が上がっている。台湾紙・自由時報が24日伝えた。
中国では文化部が今月、動画サイトなどで暴力的シーンや性的シーンが含まれる日本のアニメ62作品の配信を停止するよう指示したと報じられており、対象作品に「名探偵コナン」や「NARUTO ―ナルト―」「美少女戦士セーラームーン」が含まれるとうわさされている。
実際に各サイトへの配信停止の指示はまだ出されていない様子だが、中国当局の日本製アニメへの締め付けが厳しくなっているという印象が強まる中での「名探偵コナン」批判とあって、日中での反応は大きかった。
自由時報によると、あるネットユーザーは「名探偵コナンに事件解決の方法ではなく犯罪を教わったというの?お前らはあほうか?」と揶揄。また日本のネット掲示板では「まず著作権料を払ってから文句を言え」「海賊版なのに文句言えるのか?」といった声が上がっていた。さらに、「中国はテレビで国民を洗脳する国。国民はテレビと現実の区別がついていないから、放送禁止になってよかった」といったコメントもあった。
日本のアニメの暴力シーンなどについては、これまでにも欧米諸国からの批判があり、テレビ放映で除外されたり修整を余儀なくされる例がありました
しかし、中国の場合は不道徳だから作品まるごと放映・配信を禁止するというものであり、青少年の健全育成に名を借りた日本文化排除の国策だと理解すべきでしょう
「名探偵コナン」は犯罪の教科書、との批判はジョークにしか聞こえないのですが、中国共産党は「日本の文化(アニメ)が中国で人気を得るのは許せない」という根深い嫉妬を抱いているものと推測されます
以前にも触れましたが、中国には推理小説を娯楽として読み、楽しむ文化がありません。欧米や日本では推理小説、推理ドラマはエンターティメントとして定着しており、いまさら「名探偵コナン」を「こどもたちに悪影響をおよぼす低俗番組だから放送禁止にしろ」と叫ぶ人はいないのです(小学生が毎週、犯罪に巻き込まれるというかなり危険な設定ではありますが)
いみじくも麻生太郎元首相が、「表現の自由を許さない中国に、面白いアニメなどつくれるわけがない」と指摘したように、中国共産党にはエンターティメントを創造する能力もなければ、そうした環境を国民に与える気もないのでしょう
陳腐な反日ドラマを制作させ、国民に反日思想を刷り込むくらいが関の山だと言えます
さて、そんな批判をよそに劇場版「名探偵コナン 業火の向日葵」が大ヒットしていると報じられています。観客動員も順調で、興行収入50億円に達するのではないか、と予想されており、劇場版「コナン」で最大のヒットになりそうな勢いです
劇場版長編アニメーションで手堅くヒットを飛ばす作品を作れない中国は、指をくわえてながめているしかない状況です
「名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)」本予告
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