和歌山小5刺殺事件を考える4 犯行のきっかけ
和歌山県で小学5年生の男児を刺殺した事件で、逮捕された中村桜洲容疑者に対し、精神鑑定が実施されると報じられています
検察が中村容疑者を起訴するかどうかは精神鑑定の結果次第なので、事件の裁判は夏まで持ち越されるものと予想されます
和歌山県紀の川市の小学5年森田都史君(11)が殺害された事件で、和歌山地検は23日、無職中村桜洲容疑者(22)(殺人容疑で逮捕)について専門家による精神鑑定を行うため、鑑定留置を和歌山地裁に請求し、認められたと発表した。
決定は20日付で、期間は23日から5月26日までの約3か月間。地検は、請求の理由を明らかにしていないが、捜査関係者によると、中村容疑者は取り調べ中、机の上で仁王立ちになったり、「死刑になりたい」と口にしたりするなど不可解な言動を示す場面があるという。小学生を刃物で執拗(しつよう)に切りつけたり刺したりしたとされる犯行形態も含め、地検は、専門家の鑑定結果を踏まえ、中村容疑者の刑事責任能力の有無や程度を判断する。
(読売新聞の記事より引用)
精神鑑定の結果が出るまで事件に関する報道も途絶えると思われますでの、これまで伝えられてきた話をとりまとめ、事件がどのようなものであったのか自分なりの仮説を提起しておきます
事件の直接のきっかけは自宅の庭先で木刀を振っていた中村容疑者を、通りかかった森田君が何らかの言葉で揶揄したからだと推測されます
通常ならば小学生の発言くらい聞き流してしかるべきなのでしょうが、中村容疑者にとっては自分の存在価値を全否定されるくらい辛辣な言葉に聞こえた、と解釈できます。以下、順に説明します
高校中退以降、自宅に引きこもっていた中村容疑者は日常の行動を、「武者修行中である」との口実を設けて、現実から逃避していたと想像します
しかし、森田君の揶揄によってその口実が崩され、無職で引きこもっているだけの自分という恥部を露呈されたと受け止め、怒りが沸点に達したのでしょう
あとはもう殺意を持って森田君に襲いかかり、相手を打ち倒すまでその怒りの衝動は収まらず、中村容疑者を支配していたと考えます
警察の取り調べにおいてもそうした具体的な供述ができないのは、森田君を殺害した事実を隠蔽したいからではなく、小学5年生の男児に自分の本質を看破されて動揺し、怒りに駆られてしまったという恥部に触れたくないから、だと見ます
もちろんこれは現時点で話に基づくものであり、何の裏付けもありません
中村容疑者がある種の発達障害を抱えていた可能性もありますし、知的な障害を有していた可能性もありますでの、こうだと断言するべきでなく、1つの仮説を受けとめてください
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