イスラム国人質邦人に「自己責任論」

イスラム国に人質として拘束されている日本人、湯川遥菜さんと後藤健二さんの殺害を予告する動画が公開され、日本政府に2億ドルの身代金を支払えとの要求が突きつけられました
身代金を支払ってでも2人を救出すべきだとの意見もあれば、身代金は支払うべきではないし結果として2人が殺害されてもそれは自己責任だと突き放す意見もあります
湯川さんは民間軍事会社を経営し、ビジネスのためにシリアに入国してイスラム国関係者に身柄を拘束されたものと思われます。危険を承知で出かけたのですから、その救出のために多額の国費を投入する必要があるのかは疑問です
後藤さんはジャーナリストですが湯川さんと面識があり、湯川さんの安否を確認するため現地入りした可能性があると報道されています
「自分が行けばなんとかなる」と思ったのか、「湯川さんの救出のため何かできれば」と思ったのかは不明ですが、何もせずにはいられない心境だったのでしょう
さて、「自己責任論」についてはJ-CASTニュースが記事で触れています。中でも目につくのは2004年にイラクで人質になった「劣化ウラン弾今井」こと、今井紀明のコメントです


被害者に批判的な「自己責任論」は、04年にイラクで日本人3人が拘束された当時と似通っている。外務省から渡航自粛勧告が出されていたにもかかわらず現地入りした3人へ批判は強く、今回と同様に共謀説も飛び出した。
当時の関係者は今回の事件についてツイッターで見解を示している。被害者の弁護団だった神原元弁護士は「あのとき、政府関係者が『自己責任論』を唱え、日本社会は被害者家族へのバッシングに覆われた。あれは狂気だった。狂気にとりつかれるな。被害者とその家族をサポートせよ!」という。
18歳で拘束され、現在NPO法人の共同代表を務めている今井紀明さんは「今回の人質事件で『自己責任』と彼らを切り捨ててはいけないことだと思う。海外では様々なことが起こりえる、守られていても殺される時だってある。どんな人でもあっても切り捨てず、最後まで国は対応してほしい。そして国の関係者が『自己責任』という言葉を使わないことを願う」としている。
「身代金、自分で払わせれば良い」「危険承知していた」 拘束された2人にネットで吹き荒れる「自己責任論」


イラクで人質になり、ビデオカメラを前に「ノー、コイズミ。ノー、ブッシュ」と叫んでいた今井紀明は、自分が日本国民の収めた税金によって救出された事実に感謝をしているのか疑問です。当時は世間知らずの高校生が、「日本政府が人質となった自分たちを救出するのは当然」と口にするのも仕方がないな、と思っていたのですが、今もなお世間知らずのままなのでしょうか?
それとも、「自己責任論」を突きつけられて心底歪んでしまったのでしょうか?
「ノー、コイズミ」と叫んでいた今井紀明が日本の政府関係者に感謝などしないのは分かりますが…
この事件が今後どのような経過をたどるのかは予測不能です。前触れもなく人質2人の殺害が行われるのかもしれません
しかし、テロリストに金を支払ってでも2人を救出すべきだ、との意見には賛同できません。それはテロリストに活動資金を与え、さらなる被害を増やすだけです

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イスラム国とは何か
旬報社
常岡 浩介

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