愛知蟹江町３人殺傷事件　中国人被告の裁判開始: 夾竹桃日記

2015年01月19日

愛知蟹江町３人殺傷事件　中国人被告の裁判開始

２００９年５月、愛知県蟹江町で主婦とその次男が殺害され、帰宅した三男も刺されて負傷するという強盗殺人事件がありました。駆けつけた警察官が家の中にいた犯人を目撃したものの、無線で署に連絡している間に逃げられるという失態を演じ、犯人逮捕に至らないまま時間が経過していました

この事件については２０１２年に当ブログでも取り上げているのですが、世間を騒がせた事件にしては「その後の情報」があまり報じられず、事件処理がどうなっているのか不明なままでした

ようやく犯人である中国籍の林振華が逮捕されたのは２０１２年１０月になってからで、別口の窃盗事件で逮捕された林振華のDNAが蟹江町の事件現場の遺留品から検出されたものと一致したためでした

しかし、その後事件に関する報道は途絶え、ようやく今年（２０１５年）１月から裁判が始まると毎日新聞が記事にしています

名古屋地裁で１９日初公判

愛知県蟹江町で２００９年５月、会社員の山田喜保子さん（当時５７歳）ら一家３人が殺傷された事件で、強盗殺人罪などに問われた中国籍の無職、林振華被告（３１）の裁判員裁判の初公判が１９日、名古屋地裁（松田俊哉裁判長）で開かれる。

０９年５月に裁判員制度が導入されて以来、東海３県の裁判では初めて死刑が求刑される可能性がある。

起訴状によると、林被告は同年５月１日午後１０時ごろ、山田さん方に侵入して金品を物色中、喜保子さんに見つかったため、用意したモンキーレンチで頭部を殴って殺害したとされる。

さらに帰宅した次男雅樹さん（当時２６歳）も包丁で刺殺、翌未明に帰宅した三男（３０）の首などを小刀で刺してけがをさせ、現金約２０万円を奪ったとしている。

県警によると、林被告は３人を殺傷後、現場に居座って「血の付いた服を洗うなどしていた」と供述。２日昼に雅樹さんの上司の通報で駆けつけた県警蟹江署員に姿を見られたが、無線連絡の隙（すき）に逃走した。１２年１０月、三重県警が別の窃盗容疑で逮捕。山田さん方に残された遺留物のＤＮＡ型と一致したことが決め手となり、同年１２月に愛知県警が強盗殺人容疑で逮捕した。

初公判で弁護側は、喜保子さんに見つかったことでパニックとなった結果、３人を殺傷したなどとして、強盗殺人罪は成立しないと主張する方針。

判決は２月２０日の予定で、裁判員は強盗の意思や確定的殺意の有無を審理する。

（毎日新聞の記事から引用）

現場に駆けつけた警察官が家の中に残っていた犯人を家の住人の１人だと勘違いし、逃してしまったとして批判された事件です

しかし、地域課勤務の若い警察官が強盗殺人事件の現場に居合わせる機会などめったにあるものではなく、経験不足を責めても仕方のないところでしょう

犯人である林振華は三重大学に私費留学していた中国人です。万引き事件を起こして罰金２０万円の納付を命じられたのが、上記の蟹江町強盗殺人事件の動機だとされます。つまり罰金を納付しないと収監されてしまい、せっかくの留学がふいになってしまうため、強盗をしてでも金を得ようとスパナやナイフを準備した上で犯行に及んだものです

林振華は事件後も日本に滞在し、三重大学を卒業しているようですが、その間に幾つもの窃盗事件を繰り返していたと思われます（直接の逮捕容疑は三重県内で起こした自動車窃盗）

それにしても２０１２年１０月の逮捕から初公判まで時間がかかり過ぎており、別の何かがあるのか、と勘ぐりたくなってしまいます

公判が始まればメディアも注目し、報道が増えますので詳細が判明するものと期待しましょう

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