舞鶴女子高生殺人 中勝美被告は本当に無罪だったのか?

11月7日付けの産経新聞のコラムが、舞鶴女子高生殺人の中勝美容疑者の無罪判決への疑問を投げかけており、深く考えさせられる内容ですので紹介します


「小野悦男」という名前を聞くと、今も苦い思いがこみ上げる、そんな司法とマスコミの関係者は少なくない。千葉県松戸市で昭和49年の夏、帰宅途中の女性会社員=当時(19)=が殺された。この事件で逮捕された小野容疑者は、1審で無期懲役の判決を受けたものの、東京高裁では逆転無罪となり、検察側は上告を断念する。
▼当時新聞各社は、首都圏で起きていた女性連続殺人事件と小野容疑者を関連づけて報じていた。批判を受けて、おわび記事の掲載に追い込まれる。呼び捨てが慣習だった被疑者に、「容疑者」の呼称を付けるきっかけとなった事件でもある。
▼ところがヒーロー扱いされたのもつかの間、数年後には再び、殺人事件の容疑者となった。東京都内で同居していた女性を殺害し、女児を暴行した罪で、今度は無期懲役が確定する。先の無罪判決については、今も疑問の声がある。
▼大阪市北区のビルの一室で、38歳の女性が刃物で顔など11カ所も刺される事件があった。現行犯逮捕された中勝美容疑者(66)の名前をつい4カ月前に、社会面で見かけたばかりである。中容疑者は、京都府舞鶴市で平成20年5月、高校1年の女子生徒が殺された事件で殺人罪に問われていた。
▼1審で無期懲役とされたが、2審で逆転無罪となり、最高裁が検察側の上告を棄却して、無罪が確定したのだ。松戸の女性会社員殺害事件と同様に、舞鶴の事件にも、「一事不再理の原則」が適用される。つまり無罪が確定すれば、再び裁判を起こすことはできない。
(以下、略)


コラムの大半を占めている小野悦男は、昭和43年から49年にかけて東京周辺で発生した女性連続殺人事件の容疑者と目された人物です。12人もの女性が犠牲となり、そのうち9人は遺体が焼かれた状態で発見されました。犯行現場周辺で小野悦男に似た人物が目撃されたとの情報から、警察が上記の松戸市の女性会社員殺害の容疑で逮捕したものの、決め手となる証拠も不足し、結局は無罪判決が言い渡されています
小野悦男は16歳のときに無免許運転で逮捕されたのを始めとして14回もの逮捕歴があり、13回も服役しているという犯罪者でした
しかし、松戸市の女性会社員殺害事件では冤罪事件であるとして文化人、宗教家、弁護士らが「小野悦男さんを救う会」を結成、無罪判決を受けた小野悦男はたちまちヒーロー扱いされたのでした
が、無罪判決を受けて間もなく小野悦男は窃盗事件を起こして服役し、出所後の平成8年1月に当時同居していた女性を殺害して頭部と性器を切り取り、遺体を焼くという事件で逮捕されています。また、5歳の女の子に性的暴行を加えた容疑でも併せて起訴され、無期懲役判決が下されました
それでも、首都圏で発生した連続女性殺人事件は未解決のままになっています
殺害後、遺体を焼くという手口を考えれば、12件の殺人のうち遺体が焼かれていた9件については小野悦男が関与していた可能性があります
当時の警察の捜査方法(怪しい奴を捕まえ、絞り上げて自供させる)では限界があったとはいえ、小野悦男の犯行を究明できなかったのは至極残念です
今回逮捕された中勝美容疑者の場合も、舞鶴の女子高生殺害については再度起訴することはできないのですが、このまま未解決状態で終わらせるのは誰の利益にもなりません

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