「高倉健さんに国民栄誉賞を」の声
亡くなった俳優高倉健さんに国民栄誉書を与えるべき、との声が広がっていると報道されています
亡くなってから贈るというのは時期を逸した感もしますが、国民栄誉賞を贈ると政府が発表するたびに、「政権の人気取り策だ」と見当違いな批判をする人たちがいるためなのか、政府は慎重な姿勢を崩さないように見えます
以下、サンケイスポーツの記事を一部、引用します
国民的俳優、高倉健さん(享年83)の訃報が発表された18日、国民栄誉賞を望む声がネットを中心に巻き起こった。2ちゃんねるにスレッドが立ち、リアルタイム検索でも次々アップされるなど、ファンからの要望が殺到している。同賞は「首相の判断次第」(政府関係者)とされるだけに、この日解散を表明した安倍晋三首相(60)が第二次安倍内閣の“最後の仕事”として決断する可能性は大いにある。
(中略)
国民栄誉賞は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える顕著な業績を挙げた人物を称えることを目的に1977年に創設。芸能界からは、健さんと奇しくも同じ11月10日が命日の女優、森光子さんや俳優、森繁久彌さんも受賞している。
1977年の「幸福の黄色いハンカチ」、1999年の「鉄道員(ぽっぽや)」などで日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に4度輝くなど半世紀以上にわたって日本映画界を牽引してきた健さんは、98年に紫綬褒章、06年に文化功労者、13年には文化勲章を受章。実績は十分。
国民栄誉賞に明確な選考基準はなく、政府関係者は「首相の判断次第であり得る」としており、衆院選で国民の支持を得る切り札の一つとして、安倍首相が授与を表明する可能性は高い。
国民栄誉賞の受賞対象として要件は満たしていると思うのですが、今の時期ならば衆議院選挙絡みの「人気取り策だ」との批判は必ず湧いて出るのでしょう
こうした批判が結果的に高倉健さんの功績にケチをつける格好になるのは、何とも残念な限りです
もう少し、故人の功績を素直に讃え、追悼する気持ちになってもよいのではないかと思うのですが(政権批判は別の場所でやってもらいたいものです)
さて、ツイッターやフェイスブックを利用する芸能人が増え、私生活を公開してどこへ行っただの、誰に会っただの、何を食べたとかを当たり前のように報告する時代に、高倉健さんのように私生活を一切明かさない生き方は特異なものなのでしょう
私生活を秘匿したからといって、それで芸能活動に支障をきたすわけもなく、むしろ今のように何でもツイッターやフェイスブックに公開してしまう風潮の方が、異常なのですが
没後もその事実を直ちに公表することなく、親近者のみでの密葬を済ませた後に公表するという手続きにも、高倉健さんならではの生き方の美学が貫かれているように思います
余談ながら映画関係者で今後、国民栄養賞の候補となり得るのは女優の吉永小百合、山田洋次監督の2人くらいでしょうか?
「宮﨑駿監督に国民栄誉賞を」との声もあるようですが、必ず受賞を辞退するに決まっているので政府も二の足を踏むと思われます
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