広島少女遺棄事件 主犯少女に懲役１３年判決
２０１３年７月、広島県呉市の山中に友人を殺害して遺体を捨てる事件があり、７人の少年少女が逮捕されました（成人も１名含まれます）
そのうち主犯格とされた少女について、広島地方裁判所が懲役１３年（求刑・懲役１５年）を言い渡したと報道されています
以下、読売新聞の記事を引用します
広島県呉市の山中で昨年７月、専修学校２年だった女子生徒（当時１６歳）の遺体が見つかった事件の裁判員裁判の判決で、広島地裁は２４日、強盗殺人と死体遺棄、監禁の罪に問われた無職少女（１８）（広島市東区）に懲役１３年（求刑・懲役１５年）を言い渡した。
伊藤寿裁判長は、現場にいた少年少女ら計７人のうち、「無職少女が終始主導的な立場だった」とし、「犯行は凄惨せいさんかつ残酷」と述べた。
判決によると、少女は、交際していた無職少年（１８）（強盗殺人罪などで起訴）ら６人と共謀し、昨年６月２８日未明、広島市中区で女子生徒を車内に監禁して暴行し、現金を奪ったうえ、呉市の山中で首を絞めて殺害し、遺体を遺棄した。
判決は、少女がスマートフォン向け無料通話アプリのＬＩＮＥ（ライン）で女子生徒とけんかになり、監禁や暴行を考えたと指摘。車内で共犯者から暴行をあおるような言動を受け、体面を気にする心情が犯行をエスカレートさせた側面はあるが、主導的という評価は揺るがないとした。
弁護側は「保護処分が相当」と広島家裁への移送を主張。これに対し、判決は「虐待を受けるなど過酷な生い立ちは同情できるが、犯行は極めて悪質で保護処分は社会的に許容されない」と刑事処分を選択した。
懲役１５年の求刑は当ブログで予想したとおりで、妥当なところでしょう
裁判長が何を思って２年割り引き、懲役１３年の判決を言い渡したのかは疑問ですが、被告である少女はこの量刑に直面してようやく事の重大さを理解したのではないかと思われます
共犯として逮捕された７人のうち、４人は家庭裁判所で少年院送致の決定を受けており、主犯格とされたこの少女も事件が家裁に差し戻され、少年院送致（収容期間は３年くらい）と楽観視していたのではないでしょうか？
ところが懲役１３年の判決を言い渡されたわけで、その差に愕然としたのではないかと想像します。被害者に暴行を加えた程度では差はないのに、処分の重さがこれだけ違えば驚きを通り越して茫然自失の状態かもしれません
ただし、１３年の懲役刑で改善・更生するかどうかは本人の問題であり、実刑判決を受けたから更生できなかったとの言い訳は通用しません
人の命を奪っておいて１３年後には釈放されるのですがら、何とも言い難いものがあります。仮釈放の対象となれば、服役期間はさらに短くなります
弁護側としてはこの主犯格である少女の生い立ち（母親からネグレクトされ、虐待されて育った）を強調し、保護処分を求めたのですが、それで裁判員及ぶ裁判官の判断がブレたりはしませんでした
同情の余地はあっても、殺人という行為については相応の刑罰を科すべきと判断したのであり、妥当な判決でしょう
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