神戸小１女児不明事件　犯人の沈黙: 夾竹桃日記

2014年09月29日

神戸小１女児不明事件　犯人の沈黙

事件を考える ニュース

神戸市長田区の市立名倉小１年、生田美玲さん（６）の切断遺体が見つかった事件で、容疑者である君野康弘（４７）が逮捕されていますが、いまだに黙秘を続けていると報道されています

そのため生田美玲さんを殺害した方法や、遺体を切断した刃物等の所在も判明せず、犯行の動機も不明のままです

こうした君野容疑者の態度に、大胆不敵な犯行を成した末に反省の欠片もないとの印象を抱く人もいるのでしょう

しかし、黙秘の背景はさまざまであり、一概に「反省なき態度」と決めつけるわけにはいきません

そもそも君野容疑者に、「物証が少ないだけに立件は困難な事件であり、証拠不十分で無罪判決もあり得る」などと計算するだけの知的な能力があるのか疑問ですし、これだけ情況証拠が揃っていれば有罪判決が下される可能性は十分です

（引用元記事が削除されました）

上記の記事の中で、「２５日の君野容疑者宅の家宅捜索では、目立った血痕がなかったことも判明した。草むらでも血痕は微量が検出されているだけだが、ポリ袋の遺体は新聞でくるまれ、血液の飛散を防ぐため工作された可能性もある。ポリ袋からは、君野容疑者名義の診察券のほかに公共料金の書類なども見つかっており、県警は、遺体の切断は自宅か草むらで行った可能性が高いとみて詳しく調べる」と書かれており、自室の中で遺体を切断したとなれば部屋に新聞紙を敷き詰め、血痕が残らぬよう工夫したのでしょう

新聞紙を片付ける際、床にあった診察券や公共料金の請求書なども一緒にポリ袋へ入れてしまったものと推察されます

大胆な犯行と用意周到さと、杜撰さが混在しているのが見て取れます

さて、君野容疑者の黙秘をどう解釈するべきなのでしょうか？

本人が黙して語らない以上、憶測するしかありません

もちろん殺害時に心神喪失状態で犯行の細部を覚えていない、などとは考えられず、処罰を怖れて口に出せないでいる状態とも考えられます

ただ、君野容疑者が児童性愛者ならば、幼い子供に対する性的な幻想をあれこれ思い描いていたはずであり、そうした欲望は言語化された物語として君野容疑者の心の内にあるはずです

他方で、君野容疑者が児童性愛者としての自覚もなく、単に幼女に暴行を加えて殺害することでサディステッィクな欲望を満たそうとすることだけを目的に犯行に至ったとすれば、言語化は難しいのかもしれません

言うまでもなく幼い子供を殴ったり蹴ったりして暴行を加え、快楽を得ようとする行為も歪んだ性愛の１つです。しかし、そこには暴力という衝動があるだけで、欲望が十分に言語化されているとは言えません

若い男性が同棲相手である女性の連れ子に暴行を加え、死に至らしめるという事件は珍しくないのですが、そのほとんどは「躾のために殴った」と供述するばかりで、サディステッィクな欲望を真正面から認めるケースは皆無です

言語化されない欲望は語りようがないのであり、警察の取り調べであっても、君野容疑者は己の欲望を言葉で表現できない状態にあると想像されます

君野容疑者の今回の犯行は単なる偶然などではなく、幼いこどもを狙った上で犯行に踏み切ったものでしょう

幼く非力なこどもに一方的な暴力を加え、なおかつその遺体をバラバラに切断して陵辱するというおぞましい内容です。その犯行は行き当たりばったりのものではなく、君野容疑者なりに計画し遂行したものと思われます