韓国仁川国際空港の没落 利用客離れ

アジア最大のハブ空港として名を轟かせていた韓国の仁川国際空港ですが、最近は利用客離れが著しく、右肩下がりのまま歯止めがかからない状態です


2014年9月11日、環球時報によると、ドイツ誌・フォークスが旅客の輸送量を基に世界5大空港を選出。1位には、2013年に9500万人を輸送した米国のハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港が選ばれた。アジアからは、中国の北京首都国際空港が8370万人で2位、日本の東京国際空港(羽田空港)が6800万人で4位に選ばれたが、韓国は選出されなかった。
(レコードチャイナの記事より引用)


かつては仁川国際空港が成田空港より遥かに安く設定した離発着料金で各航空会社を誘致し、日本から海外に出かけるにしても大韓航空で一度仁川へ飛び、そこで乗り換えた方が安いと評判でした
日本のメディアもこぞって仁川国際空港の利便性を賞賛し、「それに比べて日本は…」と批判するのがお約束になっていたものです
もちろん、仁川国際空港の離発着料金が安いのはからくりがあっての話で、政策的に離発着料金を周辺国より安く設定していただけです。日本では空港建設・整備の費用を離発着料金で償還する必要があるため、成田空港をはじめとして離発着料金はどうしても高くならざるを得ません
しかし、仁川国際空港は採算度外視で離発着料金を安くしており、そのため利益はまったくなく、開港以来赤字経営の状態であり、韓国政府が毎年赤字を補填していたというのがからくりです。しかし、日本のメディアはそうした事実にはまったく触れようとせず、ひたすら仁川国際空港の成功を褒めまくっていました
以下、朝鮮日報の記事を引用します


仁川国際空港を利用する国際線トランジット(乗り換え)客が、昨年9月から今年4月まで7カ月間も減少続いている。昨年8月に67万8026人のトランジット(乗り換え)客が、今年4月は52万5928人まで減少した。昨年上期20%の乗換率(国際線トランジット比率)は、今年4月には15%まで下落した。
昨年就任した仁川空港の社長は、6月4日の統一地方選挙出馬で突然辞任し、3カ月以上も社長不在だ。
しかし、韓国の国土交通部と仁川空港は、国際空港評議会(ACI)空港サービス評価で9年連続1位になったと自慢し酔いしれている。
2001年開港以降、仁川空港の国際線トランジット客が減少続けた。乗換率は「ハブ(拠点)空港」の重要指標で、世界のハブ空港の多くは乗換率30%を超える。乗換率が30%とは、国際線の乗客100人のうち30人が乗り換える。ドイツのフランクフルト国際空港の乗換率は42%、オランダのスキポール空港は38%、シンガポールのチャンギ国際空港31%。通常20%を超えるとハブ空港の第1歩として評価される。
仁川の減少は「日本や中国がハブ空港競争に加わったことで仁川空港のトランジット客を奪った指摘する。トランジット客を最も減らしたのは日本人と中国人。これまで、日本は民主党政権が協力して羽田空港等の国際線を阻止し協力していた。
しかし、右翼の安倍政権になったら、日本は羽田空港の米シアトルを結ぶ国際線など開設した。羽田の処理能力は年間6万機から9万機と50%も増やした。日本人が仁川空港に行かないよう邪魔した。成田空港と地方空港を結ぶ国内線も続々と開設して韓国の邪魔をした。」
今まで日本人を仁川空港に経由させ米国や欧州に向かわせていた。しかし、仁川空港路線より羽田空港や成田空港を便利にして、費用も安くして、仁川の利用を1年間で激減させた。
中国人のトランジット客も減少した。中国の航空会社が、直接国際線の米国行便を相次いで開設した為だ。 <朝鮮日報 2014/05/28>


仁川国際空港から世界各国に飛行機を飛ばしていた大韓航空やアシアナ航空も赤字経営に転落し、路線削減に走っています。となれば、仁川国際空港での乗り換えの利便性は失われ、ますます利用客が減少します
結局はアジアのローカル空港の1つ、というポジションに留まるのでしょう
そして空港建設費と維持費用が韓国政府の重い負担として残るわけです

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