息子が大麻で逮捕 ジャッキー・チェンの凋落

アクションスター、ジャッキー・チェンの息子が北京の自宅で大麻パーティを開いた容疑で逮捕されたと、大きく報道されています
これに対して欧米の反応は、「ヘロインとかハードドラッグを使用したわけでもないのに大袈裟な…」と、覚めた意見が見られます。「いまどき大麻パーティくらいで大騒ぎかよ」と、言いたいのでしょう
他方で、中国共産党内の権力闘争の影響だと裏読みする報道もあります

習政権の“制裁”か…J・チェン息子逮捕、裏にチラつく権力闘争の影

記事にもあるように、かつては香港を代表する映画スターとして、香港の中国返還後の共産党支配強化に抵抗したジャッキー・チェンも、すっかり体制べったりの立場となり、上海万博ではオープニングアクトと務めるなど、中国共産党に忠実な芸人に成り果てていました(上海万博は江沢民元国家主席ら、上海閥の肝いり事業でしたので、ジャッキー・チェンが上海閥の党幹部と密接な関係を築いてたと見られます)
ですから中国の警察当局が自分や家族に手を出すとは思いもせず、すっかり気が緩んでしまっていたのでしょう
ところが江沢民ら上海閥と対立する習近平の登場により、ジャッキー・チェンもその後ろ盾を利用できない状態に追い込まれてしまった、との見方ができます
これまでのように「中国の国民的なスター」という立場で芸能活動を継続するのは、難しくなるのかもしれません
映画の監督業にも乗り出しているジャッキー・チェンですが、決して成功しているとは言い難いのが実態です
2013年には監督と主演を務めた「ライジング・ドラゴン」が公開されましたが、そのキャンペーン中、アメリカのメディアの取材の中で、「米国人と中国人が手を結ぶだけじゃない。世界中が手を結ぶべきだ」と、自身の平和論を開陳した上に「こう言っては何だが、世界のどこかの国で災害が起こればいいと思う。例えば、大地震や大津波のように。そういう時は、世界中が救援に立ち上がるだろう?そういうのを見ると、うれしく思うんだ」と発言。さらに「地震や津波がなければ、みんなやることがない。そうなると政治を盾に攻撃し合うことになる。そういったものは見たくない」と発言して批判を浴びました
映画「ライジング・ドラゴン」は興行収入のトップ50にランクインせず、興行収入も10億円に達しなかったようです
息子の方は麻薬犯罪への見せしめという意味もあって、実刑判決が下されるのではないでしょうか?

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