室井佑月の「オバマ大統領来日批判」が幼稚すぎる

週刊朝日で室井佑月が「オバマ大統領来日で盛り上がっているだろうけど、あたしは騙されないぞ」という、幼稚さ丸出しの記事を掲載しています
オバマ大統領来日に関してはメディアがさまざまに報道しているのですが、その中でも室井佑月の発言は群を抜いて低レベルであり、週刊朝日はなぜこんな記事(エッセイのつもりなのでしょうが)を載せるのか、疑問です。ただでさえ質の低い週刊朝日が、ますます紙屑みたいに映ってしまいます


この原稿がみなさんの目に触れるときには、オバマさんが日本にやって来たあとなんだろうけど、どうなの? 少しは盛り上がったかしら? きっと、盛り上がったんだろうな。つーか、むりくり盛り上げたんだろう。
テレビには安倍首相とのツーショットでオバマさんが満面の笑みを浮かべている映像が頻繁に流れ、新聞は「日米同盟・最強!」みたいな記事が溢れたのかもしれない。
ま、あたしは騙されないけどね。
4月17日付の産経新聞に、「オバマ大統領『国賓』なのに迎賓館宿泊せず 異例の対応…日程も難航」という記事が書かれてあった。「国賓待遇で23日に来日するオバマ米大統領が、迎賓館(東京都港区)に宿泊せず、都内のホテルを利用することが16日、分かった。国賓で迎えられる海外の要人は迎賓館に泊まるのが一般的で、オバマ氏の対応は異例。日本への到着時刻も確定しておらず、日米間では環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の日米協議とともに大統領の“日程調整”も難航している」と。
来日の1週間前だよ。まるで嫌々やって来るようじゃないか。どうせやって来るなら、気持ちよくおもてなしを受ければいいのに。
(以下、略)


省略した部分では室井佑月がヤンキー先輩のパシリにされた経験を語り、日本がアメリカのパシリ扱いをされていると看破したような内容が続きます
アメリカの大統領だからヤンキーな先輩を想い出した、と洒落のつもりで書いているのかもしれません
今回の国賓としての来日に関してはさまざまな見方があり、メディアは好き勝手に書いています。中でも、アメリカ大統領の来日など外交上のセレモニーにすぎないと切り捨てたり、安部首相の外交手腕を稚拙だと批判する辛口の意見が幅を利かせているようです
批判することで何かしらの知見をひけらかした気になれるからでしょう
しかし、日本以外の国を視野に入れてオバマ大統領来日を眺めると、随分と様相が違ってきます
今回、オバマ大統領の妻、ミシェル夫人は同行しませんでした。これを週刊朝日の別の記事では、ミシェル夫人の「欠席」は、米国の日本に対するメッセージと読み解いたほうがよいと指摘し、右傾化する日本政府への警告であるかのように書いています

米国ミシェル夫人の欠席はメッセージ? 国賓待遇が裏目になった日米関係

しかし、夫人が同伴しなかったのは日本の後にオバマ大統領が回った韓国、マレーシア、フィリピンでも同様であり、それぞれの国に対するメッセージや警告であるかのような読み方は妥当なのかは疑問です
今回のオバマ大統領のアジア歴訪は短期間での実務訪問という意味合いが強く、日本だけが国賓待遇にするから2泊3日でなければ困るとゴネて、無理やり国賓扱いにした経緯があります
それでもオバマ来日を一番警戒し、妬んでいたのは中国でしょう
中国には3月にミシェル夫人が娘を伴って訪問。中国はまるで国賓を迎えるように大騒ぎし、習近平国家主席がエスコート役をしています。アメリカ大統領の妻をこれほど盛大にもてなすのは異例であり、裏を返せば中国がオバマ大統領の中国訪問を切望しているにも関わらず、それが実現しないことへの焦りが露呈した結果なのでしょう(ちなみに習近平が訪米した際、歓迎の公式行事をミシェル夫人は娘の学校があるからとの理由で欠席しており、中国側は非礼にもほどああると激怒していました。今回のミシェル夫人の訪中はその非礼の埋め合わせという意味もあります)
ですからオバマ大統領の日本訪問を、中国政府がどれほど羨み、悔しがったのか想像ができます
室井佑月もそうした幅広い視野から政治や外交を眺め、発言した方がよいのではないかと思うのですが
ヤンキーな先輩の思い出を語るしかできない安い女に見えてしまいます

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