「美味しんぼ」批判に怒る松本人志
「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)連載の「美味しんぼ」の福島編を巡る批判について、ダウンタウンの松本人志が反論しているのだそうです
しかし、その言い分はかなり独善的で、偏った考えが見受けられます
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(50)が11日、フジテレビの報道番組「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。漫画「美味しんぼ」に描かれた福島第1原発を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出す描写が物議を醸している件について持論を述べた。
松本は「美味しんぼ」の描写に非難が相次いでいることについて、「最近、すぐみんな抗議する」と近年の風潮に広げて話題を展開。政治への抗議は当然としながらも、この件については「作品やから。みんなで作るもんじゃない。作者のものであって、周りが抗議したって…外部の人間がストーリーを変えろとかいうのは、ちゃんちゃらおかしい」と批判によって作品の内容を変えようとすることへの疑問を呈した。
自身も映画監督として活躍しているだけに「これに関しては漫画家さんが神、映画に関しては映画監督が神なんですよ」と芸術作品は作者の側に“表現の自由”があると主張。「周りがごちょごちょ言って変えろとか言うのは神への冒とく」と続けた。
(以下、略)
「漫画家が神、映画に関しては映画監督が神なんですよ」との言い分は大いに疑問です。確かに作り手は創造主であり、作品の生みの親であるのですが、作品は公開した時点で作者の手を離れ、人々の判断に委ねられるものです
つまりは批評の対象とされるわけです
賞賛される場合もあれば、批判される場合もあり、作者はそれを受け止めなければなりません。「賞賛されるのは嬉しいけど、批判されるのは嫌だ」などという言い分は通用しないのです
アニメーション監督の押井守は、「映画は語られることで映画になる」と指摘しています。視聴者によって語られる(批判も賞賛も含めて)ことが、作品の価値を決めるとの考えです
松本人志は自分の映画が批判される事態を受け止められず、我慢ができないのでしょう。最近の松本人志の映画がさっぱり評価されないのも、こうした独善的な考えによる映画作りの結果だと言えます
さて、今回の「美味しんぼ」批判は、福島で健康被害が日常化しているとか、除染しても福島(全県)は人の住める場所ではないといった主張が取り沙汰されているのであり、これは表現の自由の範囲を逸脱した風説の流布と言うほかありません
マンガというフィクションの世界でありながらも作者は、「2年間取材して汲み取った真実」を語っているのだと宣言した上で、人々の不安を煽り、健康被害を疑うよう仕向けるための主張を一方的に展開しているのですから
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