マレーシア航空機失踪 なぜ発見できないか?

マレーシア航空の旅客機が行方不明になってから1週間以上を経過し、その間にマレーシア政府の発表する情報が錯綜しまくり、捜索の支援に乗り出した国々を呆れさせる事態に至っています
マレーシア航空機がベトナムの航空管制領域に入る直前、突如として低空飛行に入ってレーダーの監視から外れ、進路を変更してマレーシア北部を横断、インド洋へ抜けたというのが現時点での有力な仮説です
しかし、ここで大いに疑問が湧きます
そもそもテロ攻撃を企む航空機や敵国の空軍機などはレーダーに発見されにくいよう、低空で侵入するものです
今回はレーダーで捉えにくい小型機などではなく、大型の旅客機です。いかに低空飛行をしたとしても、それを発見できないマレーシア軍のレーダー監視能力はあまりにお粗末と言わざるを得ません
さらに、航空機がマラッカ海峡近くを横切った可能性もあるのですが、交通の要衝であるはずのマラッカ海峡周辺で、マレーシア、タイ、インドネシア各国は十分なレーダーでの監視を行なっていなかったのでしょうか?
3月17日付けのロイターの記事は、こうしたマレーシア政府などの防空能力不足を指摘する内容です

焦点:混迷するマレーシア機捜索、防空能力の「格差」浮き彫り

マレーシアだけでなく、インドも十分なレーダー監視を実施しておらず、無警戒状態が当たり前だと記事では指摘しています
常時、レーダーを稼働させればそれだけコストがかかるのは当然ですが、それこそ国防の備えとして必要なコストではないかと思ってしまいます
インドは最近、ロシアから空母を購入するなど軍備増強に乗り出しているのですが、そうした派手な金遣いとは裏腹にレーダー網を常時稼働させる予算がないのが実態のようです
マレーシア軍に至っては、日頃は何をしているのか不明です。空軍関係者はレーダーを監視しようともせず、毎晩居眠りして過ごしているのでしょう
民間航空機が空路を外れ異常な飛行をしているのを発見すれば、戦闘機を緊急発進させて確認するのが通常の対応だと思うのですが
マレーシア政府の迷走ぶりと、マレーシア軍の怠慢が事態をややこしくしたと言えます
当初、マレーシア政府は旅客機に盗んだパスポートで搭乗した人物が2人いると発表した後、その人物をアジア系だと語ったり黒人だと語ったり、二転三転してメディアを呆れさせました
また、旅客機が急降下してレーダーから消えた後、数時間飛行を継続した可能性があるとボーイング社から指摘された際には、これを否定する発言までしています
結果としては進路を変更してインド洋まで飛んでいった可能性が濃厚で、ここでもマレーシア政府は誤りを犯しているのです
捜索に協力した各国は、飛行機が墜落した可能性のない南シナ海を1週間近く探し回ったのであり、迷惑な話です

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