ワタミ過労死事件 「責任はないけど金は払う」態度

居酒屋「和民」に勤務していた女性社員が過労のため自殺に追い込まれた事件について、当ブログでは継続的に取り上げてきました
昨年12月時点で取り上げた報道では、遺族側が渡邉美樹会長らを相手取り1億5300万円の損害賠償を求める民事訴訟に踏み切った、とあります
今回はその民事訴訟の前の段階、遺族とワタミとの民事調停のやりとりについてビジネスジャーナルが記事にしていますので、紹介します
この民事調停は遺族側が求めたものではなく、ワタミ側が提案したのだそうです要するに金を払うからこれ以上騒ぎ立てるな、との主張の現れだったのでしょう
さらに調停においても遺族側の質問、「娘はなぜ自殺しなければならなかったのか」との疑問には真面目に応じようとはせず、馬鹿丁寧なだけで門前払いにも等しい回答を並べていた、と暴露しています

ワタミ過労死事件、遺族が渡邉元会長らを提訴~会社側「会社に責任ないが、金は払う」と主張

ワタミが遺族を単なるクレーマー扱いし、「金を払うから黙れ」という態度で応じたのですから、遺族側の憤りは察して余りあります
渡邉美樹が民事調停の前にワタミの役職を離れ、当事者ではなくなっていたとしても、森美菜さんが自殺をした時点で渡邉美樹はワタミの経営に関わっていたのですから、その責任が消え失せたりはしません
この先の裁判でもワタミ側は従来通りの主張を繰り返し、安全配慮義務違反はなかったとの態度を貫くのでしょう。なおかつ、裁判に負けても構わないと思っており、さっさと金を払って終わらせた方がよいのだと言わんばかりの姿勢で臨むものと思われます
こうしたワタミグループの下司な態度に対しては、居酒屋「和民」を利用せず、ワタミの介護サービスも使わない姿勢で応じるしかありません
従業員を使い捨てるような企業を存続させては、日本の社会のためにはならないと考えるからです

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