特定秘密保護法案に反対し西山記者を英雄に祭り上げる人たち

特定秘密保護法案への反対運動が続いています。国会審議を急ぎすぎるとの批判はありますが、反対のための反対をしている人たちを見ると、その主張には首を傾げざるを得ません
特に沖縄返還に関する日米の秘密協定を暴露して逮捕された毎日新聞の西山記者を引っ張りだし、「国の秘密を暴露すると逮捕され、弾圧される見本」のように扱い、アピールするやり方には嫌悪感すら感じます
西山事件については当ブログでも何度か取り上げてきました
西山事件と特定秘密保護法については池田信夫が以下のような記事を書いています

日本のメディアは国家権力と闘ってきたのか?
(前略)
特定秘密保護法案の関連でよく出てくるのが72年の「西山事件」だが、これは反対派の主張の反証である。毎日新聞の西山太吉記者は今の国家公務員法で逮捕されたので、特定秘密保護法案と報道の自由は無関係である。
この事件で西山氏が有罪になった最大の原因は、彼が取材源を守れなかったことだ。彼は外務省が沖縄返還に関して米軍基地の撤去費用400万ドルを負担する密約を交わした電文を入手して報じたが、あまり反響がないのでそれを社会党の横路孝弘議員に渡して国会で質問させた。これが第1の間違いだった。
さらに国会で答弁した外務省が「その電文を見せてほしい」というので、横路氏がそのコピーを外務省に渡してしまった。これが第2の間違いだった。決済印から情報の出所が判明し、最後に決済印を押した外務審議官の秘書が自供した。


西山記者が外務審議官の秘書だった女性(既婚者)を口説き、肉体関係を持つまでして彼女を支配し、機密情報を提供させていました
そして彼女から渡された外務省の電文のコピーをそのまま横路議員に提供したため、ニュースソースである外務審議官の秘書が特定され逮捕に至ったわけであり、情報提供者を守ろうとする配慮を欠いた時点で西山記者は重大な裏切行為をなしたわけです
そもそも外務省の機密を入手する目的で外務審議官の秘書と肉体関係を持つ、という取材方法が論外であり、人倫に反する行為です。西山記者は二重に彼女を裏切ったと言えます
人を陥れてまで特ダネを手にしようとする新聞記者の浅ましさを棚上げし、西山記者を英雄にしようとする人たちの思惑にはほどほど呆れます

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