「自衛隊が韓国でスパイ活動」と怒る韓国メディア

共同通信が先日、自衛隊の情報収集班が韓国で秘密裏に行動しているとの記事を流したのですが、さっそく韓国が反応していますので取り上げます
共同通信の報道を要約すると、「陸上自衛隊の秘密情報部隊である『陸上幕僚監部運用支援・情報部別班』が、冷戦時代から韓国と中国、ロシア、東欧などに拠点を設置して、情報を収集していたとの事です。 この情報収集チームは総理と防衛相にも伝えず独断で活動しており、班員は国外に派遣される前に自衛官の履歴を削除して、別の国家公務員に身分を変更する場合もあった」というものです
東亜日報の記事(韓国語)を、いつものようにインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に貼られた蚯蚓記者の翻訳で紹介しましょう


キム・ウルドン、セヌリ党議員は1日、日本自衛隊が韓国でスパイ活動したとする共同通信の報道と関連、「日本の戦争病が再発した」と批判した。
キム議員はこの日、個人名の論評を通じて「私たちは日本のスパイ活動を絶対見過ごしてはならない。日本のこのようなふるまいは再び始まった戦争準備および挑発行為だ」と語った。
キム議員は「歴史的に日本は周辺国を侵略する直前、スパイを送って対象国家の情報を収集し、地形および地理を把握した」として豊臣秀吉が壬辰倭乱を起こす前、韓半島にスパイを送ったことと明治維新後、混乱した国内状況収拾のために我が国と中国にスパイを派遣した事実などを列挙した。
キム議員は「このように日本自衛隊所属のスパイ活動は明白な戦争準備、戦争挑発行為。その上、今の日本は軍国主義と右傾化を通じて露骨な再武装を宣言した状態」と指摘した。
キム議員は「歴史は繰り返される」として「申采浩(シン • チェホ)先生がおっしゃった'歴史を忘れた民族には未来がない'というお言葉を私たちは必ず想起しなければならない」と述べた。さらに、「日本のスパイ活動と軍事的再武装で東洋と世界の平和を破壊する姿勢に対し、私たちは東アジア国際協力を通じて強力に対処しなければならない」として「これが国家と民族を守ること」と強調した。
ソース:東亜日報(韓国語) キム・ウルドン「自衛隊スパイ活動日‘戦争病’また再発して」


政府やその下部組織が情報収集活動をするのは当然であり、韓国も日本国内で情報収集活動をやっているのでしょう。「韓国の情報収集活動は正当なものであるが、日本の情報収集活動は戦争準備であり挑発行為だ」と決めつけるのはあまりに愚かしい判断です
日本には国による情報収集活動(スパイ活動)について詳細を定めた法律はありませんが、かといって情報収集活動が禁止されているわけではありません
政府が公に認めないだけで、情報収集活動は続けられてきたのでしょう
何をいまさら韓国が反発し、熱くなっているのかと思ってしまいます
しかも豊臣秀吉の朝鮮出兵の故事を引き合いに出してくるのですから、なんとも時代がかっています
自衛隊が海外で情報収集活動を行うことの是非については議論もあるのでしょうが、それは自衛隊の性格上必要なものだと考えます。隣接する国々の軍事情報を収集せずして国防は成り立ちません
もちろん韓国側のこうした反応は、ことさら大袈裟に騒ぎ立てることによって日本国内の平和市民団体を刺激し、「韓国を挑発するような真似はやめるべきだ」と言わしめるためなのでしょう

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