千葉女子大生遺棄事件を考える7 無期懲役判決

松戸市で発生した千葉大生荻野友花里さん(当時21歳)殺害事件について先日取り上げたところですが、同時期に千葉県木更津市で起きた千葉商科大2年菊池果奈さん(当時19歳)殺害事件の顛末については当ブログで取り上げていませんでした
2011年6月、菊池さんを強姦した上でキャッシュカードを奪い殺害した本田祐樹被告(25)は、他に2人の女性に対する強盗強姦事件で起訴されており、本件を含む3件の事件について有罪はの裁判員裁判で、千葉地裁は15日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡しています(判決は2013年3月15日)
本田被告の逮捕から判決まで長い時間がかかったのは、上記のように別件の強盗強姦で再逮捕されたり、精神鑑定が実施されたためです
本田被告は一連の強姦と強盗の容疑を否認しており、潔白を主張していますので犯行の動機は不明です
しかし、先に当ブログで書いたように、金目当ての犯行なら若い女性を狙ったりはせずもっと大金のある商店などを襲ったはずです。若い女性を狙ったのは金を奪うとともに強姦をし、女性を蹂躙しようとの欲望に駆られたからなのでしょう
自分がもモテないのは女が悪いのだと逆恨みし、若い女性を陵辱して鬱憤を晴らそうというドス黒い欲望の発露、と解釈できます
本田被告は裁判官の説諭にも無反応で、即刻控訴しています
弁護側は築地さんが当時交際していた男が犯人であるとか、暴力団関係者の犯行であるとか主張していました。本田被告がそんな話をデッチ上げたのでしょう
かつての就労先では飲み会の誘いにも応じず、寡黙で他人と進んで交わろうとしなかった本田被告は内面に閉じこもったまま、この先30年に及ぶであろう刑務所暮らしを送るのかもしれません
無期懲役と聞けば、刑務所の独房で孤独な日々を過ごす姿をイメージされる方もいるのでしょうが、実際は無期懲役囚でも雑居房暮らしが当たり前であり、週に5日は刑務所内の工場で刑務作業に従事します
本田被告が刑務所生活の中で罪を反省したり、改心するとは思えず、根暗な眼をしたまま30年にも及ぶ日々をやり過ごすだけと予想します
もちろん無期懲役受刑者が30年で仮釈放になると決まっているわけではなく、平均的な収容期間が30年であるという法務省の統計を引用したものです

(関連記事)
千葉女子大生遺棄事件を考える1 遺体を捨てる理由
千葉女子大生遺棄事件を考える2 殺害の動機
千葉女子大生殺害事件を考える3 支配と暴力
千葉女子大生遺棄事件を考える4 別件の強盗容
千葉女子大生遺棄事件を考える5 被害者の金を引き出し再逮捕
千葉女子大生遺棄事件を考える6 別件の強盗強姦事件
松戸女子大生殺人事件を考える 「女は強姦されたがっている」
松戸女子大生殺人事件を考える2 更生の可能性なし
松戸女子大生殺人事件を考える3 死刑判決
松戸女子大生殺人事件を考える4 裁判員の責任
松戸女子大生殺人事件を考える5 高裁では無期懲役
松戸女子大生殺人事件を考える6 裁判官の独善
松戸女子大生殺人事件を考える7 最高裁も死刑を否定
松戸女子大生殺人事件を考える8 裁判員制度を否定
耳かき店員殺人を考える1 死刑を回避して無期懲役
耳かき店員殺人を考える2 犯行の凶悪さ
島根女子大生遺棄事件を考える 1
島根女子大生遺棄事件を考える 2
「無期懲役でも15年で仮釈放」とデマを流す弁護士
新潟連続強姦殺人事件を考える1 初公判で否認


死刑と無期懲役 (ちくま新書)
筑摩書房
坂本 敏夫

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 死刑と無期懲役 (ちくま新書) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのトラックバック