日本人と韓国人はどこで性格が大きく変わったのか?

松本徹三という名に見覚えがない方もいるのでしょうから、先に説明します
京都大法学部を卒業して伊藤忠に入り、その後はソフトバンクモバイルの役員をしている経済人です
その松本徹三が、「否定したい人たちが如何に多かろうと、日本人と韓国人が同根である事には疑いはない」とした上で、日本人と韓国人はどこで性格が大きく変わったのか?」と題するエッセイを書いています
特に氏の考えを槍玉に挙げ、批判する気はないのですが、あまりに突っ込みどころが多いエッセイなので紹介します

日本人と韓国人はどこで性格が大きく変わったのか?

何を持ってして日本人と韓国人が同根だと決めつけているのか、省略されているので不明です。が、文脈からすれば日本人も韓国人も同じ文化から出発したと考えているのでしょう
しかし、氏のエッセイは自説に都合の良い事実のみを列挙し、あたかも真実であかのように装っているだけであり、厳密な考証にたえる内容ではありません


高句麗のトーテムは熊だったが、新羅のトーテムは鶏であり、その為に、新羅という国号が定まる以前には、この地は「鶏林」と呼ばれていた。一方、日本の鳥居は、もともと神様の使いである鳥(鶏だったかもしれない)の「止まり木」だった。
日本のお祭りでは、どこでも人々は御神輿を担いで「わっしょい、わっしょい」と囃すが、この「わっしょい」は韓国語の「わっせ」(来てください)から来ているとしか考えられない。
つまり、神様に「天から降りてきてこの御神輿に乗ってください」と言っている訳だ。そうでなければ、何を言っているのか見当もつかない。


例えば神社の鳥居の由来にしても諸説あり、定まっていません。もちろん新羅の影響と決めつける根拠も不十分です
同じ文化をルーツとするのであれば、朝鮮半島にも日本の神道と似通った信仰が定着してしかるべきですが、儒教を尊ぶようになった朝鮮にそのようなものはありません
そもそも新羅語は百済語と別の言語ですから、この2つが同じ朝鮮族であったかは疑問です。高句麗もまた朝鮮人とは別の言語を話す民族だったのでしょう
そんな異なる民族がせめぎ合って交じり合い、朝鮮人が誕生したと推測されます
ですから、その出自からして朝鮮人と日本人は大きく異なっているのであり、同じ文化をルーツとする似通った民族、と決めつけるのは大いに疑問です
さらに歴史を経て、明治維新当時の日本と李氏朝鮮では価値観も為政者の考えも大きく異なっており、「似通った隣人同士」と言うには無理があります
にも関わらず、氏は「何度も繰り返して申し上げている事だが、もう一度結論を言わせて頂こう。私が考えるところでは、日韓の『歴史認識』問題についての議論は、とどのつまりはこの事に尽きる。日本は、『明治維新から終戦(解放)に至までの間、日本が国として韓国人に対してやってきた事は、基本的に悪い事だった』と認め、謝罪する。それで『歴史認識』の本質的な問題は決着だ。後の問題は、厳密な史実に基づいて、個別に是々非々で議論すればよい。しかし、このような基本的な認識で先ず一致しなければ、話は何時迄も前に進まない」と飛躍します
これも随分と強引な結論付けです。日本が非を認めたところで何も解決しません彼らの思う壺であり、あとはやたらめったら難癖をつけてきてさらなる謝罪と賠償を要求するだけです
重要なのは韓国との間に「歴史問題など存在しない」と突っぱね、彼らの思惑を木っ端微塵にすることでしょう
日韓併合にしても、それは過去の事実であっていまさら議論をして解決を図るべき問題ではありません
「元寇」を歴史問題として提起したところで、韓国がその侵略行為を認め謝罪するのでしょうか?
そんな展開は考えられません。無駄な議論です
歴史マニアがやるというなら止めはしませんが、大統領や首相という立場の人間がやる仕事ではないはずです
安倍晋三首相は韓国側の提起する「日本の歴史認識が問題だ。謝罪しろ」などという要求は黙殺し、これに応じないのが正しい選択です

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