ワタミ会長 ブラック企業呼ばわりに反論
過酷な労働条件下で若い従業員を自殺に追い込んだがゆえに、ワタミはブラック企業とよばわれています
その呼称に渡邉美樹会長が反論しているとJ-CASTニュースが記事にしていますので、取り上げます
来る参議院選挙に渡辺会長は立候補を表明しており、選挙対策のためでもあるのでしょう
ワタミ会長「ブラック企業」に反論 「不満不平を乗り越えれば夢に近づける」
ワタミの女性従業員が過労により自殺に追い込まれた件はこれまでにも、当ブログで取り上げたところです
かいつまんで事件を説明しますと、2008年に居酒屋和民で働いていた森美菜さん(当時26歳)が入社してわずか2ヵ月で自殺に追い込まれたもので、ワタミグループの過酷な新人研修が批判されました
最長で連続7日間の深夜勤務を含む長時間労働や、連日午前4~6時まで調理業務などに就いたほか、休日も午前7時からの早朝研修会やボランティア活動、リポート執筆が課されるという実態で、時間外労働が140時間にも達していたと明かされています
しかし、渡辺会長はこの新人研修を正当なものだと言い張り、反省は示していません。遺族との面会も拒絶したまま、経営理念を語る本を出版したり、教育改革論をぶったりしている人物です
新人研修の過酷さは、渡辺会長自身が若かりし頃佐川急便で死に物狂いで働いた経験に根ざしており、1週間くらい休まず働くことで「やればできる」との自覚が芽生えると自画自賛しています
経営者のこうした異常な理念がワタミグループの在り方を決定しているのですから、まさにブラック企業だと言えます
このようないわくつきの人物を参議院議員選挙に担ぎ出そうとする自民党の決定にも呆れてしまいます
「夢」などという非常に曖昧なものを持ち出し、「そうした不満や不安を乗り越えた先に、大きな成長を手にすることができ、夢に近づくことができることもあるはずです」と主張する人物を凄腕の経営者だと評価するのは大間違いでしょう
これではまるで、「夢に到達できず、自殺した奴が悪い」と言わんばかりです
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