「進撃の巨人」を論評する韓国メディア

漫画、アニメで展開中の「進撃の巨人」は韓国でも話題になっています
韓国の中央日報が取り上げ論評しているのですが、いつものように理解不能な指摘が並んでいます
どうしてこれだけ読み違いができるのか、不思議でなりません

退屈な世の中の投影なのか…韓国でも人気の日本漫画『進撃の巨人』(2)

記事の中で韓国の映画評論家は「人類が巨人と無力に対峙する姿は、威圧的なものに対する私たちの根源的な恐怖心を刺激する」と指摘しています。これは文面どおりでしょう
さらに産経新聞も「絶望と恐怖にとらわれた人間の無力な限界を赤裸々に見せているのがかえって新鮮だという評価を受けている」との指摘も頷けます。巨大ロボットや超能力者が登場して巨人をやっつけるというストーリー展開ではないところが、視聴者を惹きつけると思われます
しかし、後段の記事では話が怪しい方向へと逸脱してしまいます
大衆文化評論家のキム・ポンソク氏は「恐怖で真っ青になった漫画の中の人類は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)・インターネットなどで日常的な暴力にさらされている現代人の姿と違わない。未知の恐怖の前に分裂する人類の絶望的な姿が共感を呼び起こす」と語っているのですが、もはや理解不能です
インターネット強国であると日頃から自慢している韓国が何を言い出すのやら、と思ってしまいます
巨人の存在は作品世界では既知のものですから、「未知の恐怖の前に分裂する人類の絶望的な姿」というのは誤った言い方でしょう
映画評論家のカン・ユジョン氏は「巨人を日本の中国コンプレックスと解釈するなどインターネットでは活発な討論が広がっている。巨人の正体についてのミステリー的な設定が最も大きな興行要因」だと指摘しているのですが、これも不可解な話です。日本の中国コンプレックスとは何を指し示すのでしょうか?
「日本は小国であるから大国である中国にはコンプレックスを抱いている」とでも考えているのなら、大間違いです
そのような中国コンプレックスを抱えた日本人がいるのか、はなはだ疑問です
むしろ「進撃の巨人」に魅了されている韓国人自身について考察し、語るべきではないかと言いたくなります
日本を嫌っていながら、なぜ日本のマンガやアニメに魅了され続けるのか、自分たちの行動を疑問に思わないのでしょうか?

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