アニメ化された「ロミオとジュリエット」 日本版と海外版比較
シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」をアニメ化した作品といえば、多くの方は2007年に放送されたゴンゾの制作による「ロミオ×ジュリエット」を思い浮かべるところでしょう
現在、この「ロミオ×ジュリエット」の第一話がYouTubeで公開中です
また、海外で作られたアニメ「ロミオとジュリエット」の動画もありますので、併せて紹介しましょう
ゴンゾ版の作品の監督は「ケロロ軍曹」のキャラクターデザインを務めた追崎史敏が担当しており、シリーズ構成と脚本の一部を吉田玲子が担当しています
吉田玲子は「けいおん!」や「たまこまーけっと」にも参加している人気の脚本家です
シェイクスピアの有名過ぎる物語を大胆に翻案し、アニメ化を試みたのですから、「その意気やよし」と言いたいところです
ただし、視聴者の間でも作品には賛否があり、評価が分かれました
ロミオ×ジュリエット 第1話
海外で作られた「ロミオとジュリエット」の方が随分と古い作品のようです
詳細は不明ですが、クレジットを見るとイギリスの放送局BBCがロシアのアニメスタジオに制作させたもののようです(シェイクスピア作品をアニメで紹介するシリーズの中の1本として)
忠実に「ロミオとジュリエット」の物語をアニメーションで再現していますが、面白味に欠け、創意も工夫も感じられません
もちろん、BBC側の意図として余計な演出は加えず、原作をそのまま再現する狙いなのですが
Shakespeare The Animated Tales: Romeo and Juliet.
まあ、これを見せられたイギリスのこどもたちは退屈のあまりチャンネルを替えてしまいたくなったのではないか、と思われます
賛否はあるにせよ、上記のゴンゾの試みはなかなか優れていると、BBC版のアニメを見て感じます
有名な物語を下敷きに、どれだけ大胆に、面白く、感嘆できるストーリーに仕立てられるか、アニメーターの腕の見せどころです
中国では少年少女の恋愛はけしからんという立場ですから、そもそもアニメ化は無理でしょう
韓国なら安っぽい韓流ドラマ仕立てのアニメになり、落ちぶれた名家の娘が財閥の御曹司であるロミオと恋におちる物語になったのでしょう
最近では「絶園のテンペスト」のように、シェイクスピアの「ハムレット」と「テンペスト」を下敷きにした作品も日本で作られています。こんな物語を創出できるのは世界で唯一日本だけです
ここ10年近く、「中国や韓国がアニメで日本を追い越す」と言われてきたわけですが、中国や韓国にこれだけの創造力はありません
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