村上春樹の新作 予約が45万部突破
今日は久しぶりに仕事が休みで自宅にいます。そのため、まとめてブログを更新します
村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に予約が殺到し、初版の30万部に加えて重版15万部が追加されると報道されています
新刊の小説が発売を前に重版を決めるという異例の人気ぶりです
2013年4月12日に刊行された村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 (文藝春秋)の累計発行部数が発売7日目にして100万部を突破した。
当初は初版30万部という決定だったのだが、予約開始直後から書店やネット書店などから予約が殺到し、発売を待たずして8日までにはに4刷までの計20万部が、発売初日の12日にはさらに5刷10万部が増刷されていた。その後も6刷20万部が決まり、累計80万部となっていた。
そして今回、書店の品薄状況が続いているのを受けて、7刷10万部、8刷10万部が相次いで決まり、累計100万部となった。
発売7日目に100万部に到達したのは文芸作品では同作が最速と言われており、村上春樹氏の作品では、これまで『1Q84 BOOK3』が12日目に100万部に達したのが最速だった。
15日までに決まっていた80万部の大半はゴールデンウィーク前に、今回の20万部のうち、7刷10万部は4月末までに、8刷10万部は連休明けに書店に到着するということなので、今後は品切れが解消していきそうだ。
(ダヴィンチニュースの記事から引用)
この新作小説に関してはタイトル以外、詳細が明かされていません。情報の露出を制限して読者の関心を煽ろうというマーケティングの手法と思いきや、作者の村上春樹自身がそれを否定しています
ハングリーマーケットを作るこうした手法について一部では「戦略的」などと揶揄されもしたが、村上氏は『考える人』(新潮社)に掲載されたロングインタビューでそれを否定。この手法を採ったのは、長編小説『海辺のカフカ』(02年、新潮社)の発売前は、出版後すぐに書評が出るようプルーフ(見本用の仮とじ本)をメディア関係者に配ったが、みなが足並みを揃えるためか、結局書評が出たのは他作品と同じように発売1カ月後だったことが理由だという。
「結局、プルーフを先につくってもなんの意味もないんだとわかった。だから、『1Q84』のときはとくに何もせず、ただシンプルにそのまますっと本を出しました。秘密主義もなにも、ほかの本と同じように普通に出しただけです」
(日刊サイゾーの記事より引用)
書評が出てから読むかどうか決めるという読者もいるのでしょうが、村上春樹の新作ならぜひ読みたいと予約を入れた読者も多いと思われます
自分も予約をしています
せっかく予約をしたのですから、読む前にあれこれ内容についてネタバレされるのは御免被ります。特に前作の「1Q84」が自分には面白いと感じなかっただけに、新作には余計に期待がかかります
され、これだけでは話題として物足りません。そこで評論家で哲学者の東浩紀が村上春樹について語っている番組(元はラジオ)がYouTubeにアップされていますので、紹介しておきます
村上春樹を元祖セカイ系だと指摘し、日本のマンガやライトノベルが村上春樹から多大な影響を受けていると語っています
【東浩紀】セカイ系の親、村上春樹
消費生活のレベルが一定の水準に達すると、韓国でも中国でも村上春樹が読まれるようになるとの説明しているのですが、要因はそれだけなのでしょうか?
むしろ、村上春樹を受け入れるには一定水準の文化が享受できている環境が必要だと解釈した方がよいのではないか、と自分は思います
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