リカちゃん人形 ごっこ遊びが子供の社会性を育む

いつもネタとして引用させてもらっているサーチナが、珍しくまもとな記事を配信しています
玩具メーカーのタカラトミーが東京学芸大こども未来研究所との共同研究プロジェクトで、リカちゃん人形などを使ったごっこ遊びがこどもの発達にどう影響するかを調査し、その結果を発表したという記事です
人形遊びがこどもの発達に好影響を与えるとの説は従来から存在しており、いまさら感はありますが、その調査結果を紹介します

リカちゃん人形での「ごっこ遊び」が子どもの協調性、社会性を育む

人形遊びは特定の人形に感情移入し(自己を投影し)、他の人形との対話を通じて互いの役割を定め、ドラマを形成する行為です
自分(の役割を果たす人形)が中心であり、主役であるとしても、それだけでドラマは成立しません
ドラマを成立させるには他者(の役割を果たす別のキャラクター)との関係を構築する必要があるとこどもたちは理解し、物語を紡いでいくわけです
調査結果から導き出されたファクターとして、以下の項目が列挙されています
・リカちゃんで遊んだ経験は、中学生より小学生に成長への影響が多く見られる。
・リカちゃんで遊んだ経験のある子どもは、理想像や将来への肯定観を獲得しやすい。
・経験の有無からだけでは、「自我・他我認識」「社会性」の獲得に、リカちゃん人形遊びが影響を与えているとは言えない。しかし、遊び方を広げた経験を持てば、「自我・他我認識」「社会性」を獲得しやすい。
・リカちゃんを含めた、多様な人形遊び経験を持つ子どもは、「自我・他我認識」「社会性」「理想像」を獲得しやすい。
・「リカちゃんを持っていた」ことは、ただ遊んだ経験がある以上に、対他意識の獲得につながりやすい。
・リカちゃん人形で遊ぶことは、人形に自分を同一化して演じることを通じて、自己を客観視する傾向にある。

人形遊びが人間関係の構築の仕方や他者を尊重し、受け入れることの必要性をこどもたちに教え、社会性を付与すると考えるのは妥当なところでしょう
現在では親子してプレイステーションなどのゲーム機で遊ぶのが主流となっていますが、人形遊びもこどもの成長には十分に意味があるわけで、たまには親子で人形遊びに興じることも必要だと考えます
1日1時間でも人形遊びの相手をし、こどもと物語を作ってみてはどうでしょうか

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