中国が本気で作った3Dアニメ「三国演義」

中国アニメは動物擬人キャラの作品と孫悟空を題材にしたものが多いのですが、もう一つ忘れてならないのが三国志を題材にしたアニメです
以前にも当ブログで日中合作のアニメとして作られた「三国演義」を紹介しました

日中合作アニメの超大作「三国演義」

三国志はさまざまな事件や闘いが複雑に絡み、登場人物も多いため、これをアニメ化するのは容易ではありません
史実にもとづき、忠実にこれを再現したところで単なるエピソードの羅列になってしまい、三国志マニア以外は見向きもしない退屈で散漫な作品になってしまう危険があります
YouTubeに北京のアニメーション制作会社が手がけた「三国演義」がアップされていますので紹介します

「三国演義」



コンピューターグラフィックスによる力作です。戦闘シーンに力を入れて描写しているのは分かりますが、「これが面白いのか?」と訊かれると首を傾げるしかありません
確かにコンピューターグラフィックスはすごいにしても、見るべきドラマが欠けています。個々の登場人物はいまさら説明するまでもない著名な人物ですが、作品の中で「その人となり」が表現されているとは言い難い内容です
人物の動きがあまりに不自然であり、演技になっていないのですから違和感ありありです
加えて英雄の野望、挫折、苦難、葛藤、恐怖や陶酔感などなど、登場人物の内面を掘り下げず、ただ著名なエピソードを再現し、戦闘シーンが繰り広げられているだけに映ってしまいます
コンピューターゲームの中のムービーならこれで十分なのでしょうが、独立したアニメ作品としてドラマが欠けているのは最大の欠陥でしょう
三国志という壮大な歴史物語を描こうと試みながらも、個々の人間ドラマを描けないところに中国アニメの限界が見て取れます

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