日本がメタンハイドレードの試験生産成功
海底に存在するメタンハイドレードが有望な資源であるとの話が随分と前から存在していました。このほど、日本がメタンハイドレードからガスを取り出す試験生産に世界で初めて成功した、と報道されています
生産コストは天然ガスの3倍とされ、実用化のためには生産コストの大幅な引き下げが必要となります。しかし、日本の技術ならその課題克服もまったく不可能ではないのかもしれません
経済産業省は12日、日本が愛知県付近の深海で進めていたメタンハイドレート層からメタンガスを取り出す試験に成功し、世界初の海底メタンハイドレート生産技術を持つ国になったと発表した。日本は2018年に成熟した技術を開発し、大規模な商業化生産を実現する構えだ。
生産試験 水とメタンガスに分解
生産試験は、経済産業省所管の石油天然ガス・金属鉱物資源機構が実施した。同機構は地球深部探査船「ちきゅう」を用い、愛知県渥美半島付近の約1000メートルの海底から330メートル掘り進んだ。メタンハイドレート層に到達後、同探査船はメタンハイドレート中の水分を抽出し圧力を下げることで、水とメタンガスの分解を行い、メタンガスを抽出した。今回の試験には4時間がかかった。同機構は同海域で、約2週間の生産試験を継続し、技術改善に取り組むことになる。
「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートは、日本付近の海域で広範に埋蔵されており、その埋蔵量は日本の100年間の消費量を満たすことが可能だ。今回の試験が行われた海域の埋蔵量だけでも、日本の10年間の消費量を満たせる。福島第一原発事故を受け、日本の原発は相次いで稼働を停止した。電力不足を補うため、日本は火力発電への依存を迫られている。火力発電に用いられる天然ガスや石油などの輸入が激増し、日本の巨額の貿易赤字を生んだ。日本はメタンハイドレートによるメタンガスの商業化生産により、輸入の依存を断ち切り、エネルギー自給を実現することに期待している。
「日本は資源がない国だからダメだ」といった類の話を散々聞かされてきたため、それが事実であるかのように思い込んでしまっている人も少なくないはずです
振り返ってみれば自分も小学校以来、教師のそうした発言を耳にたこができるほど聞かされてきました
レアアースについても、「日本はレアアースを中国からの輸入に頼っている。それを断たれたら日本の電子部品産業は成り立たない。だから中国を怒らせてはいけないのだ」と、真顔で発言する人も珍しくありませんでした
レアアースに関しては中国が独占的に供給していた時代は終わってしまい、いまではさまざまな国での産出が始まっています。いまさらレアアース生産で中国の立場が復活する可能性はないと見るべきでしょう
さて、話を戻してメタンハイドレードですが、何と言っても日本列島周辺の海域に豊富に存在しているところに最大のメリットがあります
中東地域から石油や天然ガスを輸送するよりリスクが少なく、諸外国の政治情勢に左右される危険もありません
日本国内での採掘から輸送までの供給システムが構築されれば、安定して提供されるエネルギーになります
さて、お隣りである韓国の反応を紹介しておきましょう
記事は昨年2月のものであり、今回の愛知県沖での試験生産に取り組む前段階の、採掘作業開始報道に反応したものです
日、次世代エネルギー源'燃える氷'最初採掘出て
(前略)
日本の共同通信は日本の金属鉱物資源機構(JOGMEC)が14日愛知県近海の海底でメタンハイドの採掘作業を入ったと伝えた。
採掘がなされる地域は日本の排他的経済水域(EZZ)内の愛知県渥美半島から南に70~80km離れた地域だ。ある評価機関によれば、渥美半島沖合いにはメタンハイドが日本の年間天然ガス消費量の数十年分に該当する1兆立方メートルほど埋蔵されると推定される。共同通信によれば今回の採掘は来年1~3月に進行される本格的な採掘に先立つ事前作業の性格が強いが、日本政府が今回の事前採掘作業に成功した場合、世界最初にメタンハイドを採掘した国家となる。
一方、韓国もメタンハイド探査開発事業を去る2004年から本格化した。
海洋水産開発院によれば、2004年にメタンハイド開発に関する10ヶ年基本計画を樹立した以後、2007年11月には世界で五番目に東海(トンヘ=日本海)、鬱陵(ウルルン)盆地(鬱陵島と独島の南側に位置した海底盆地)でメタンハイドの存在を確認した。
専門家たちはここに6億tほどが埋蔵されるだろうと推定している。これは私たち国民が30年間使用できる分量であり、お金で換算する場合、252兆ウォンの輸入代替効果があるものと評価される。
しかし、韓国海洋水産開発院によれば、燃える氷というその特殊な名前のように、メタンハイドの商業的開発のためには経済的、環境的に克服しなければならない課題がまだたくさん残っていると見られる。
特にメタンハイドが埋蔵されていると分かった鬱陵盆地近隣は我が国と日本の間の排他的経済水域が一部重なる区間で、未来のエネルギー源を先行獲得するためには独島に対する領有権を主張する日本との外交的問題を先決しなければならないものと見られる。
ややもするとメタンハイドの所有権を奪い取られるならば、未来の「資源戦争」で不利な位置に置かれることになる。
最近、先端産業の核心原料である希土類の最大保有国の中国が輸出量を制限しながら日本と外交的摩擦を醸し出した「資源戦争」は良い学習効果だ。
最近、某放送会社のドラマの中の仮想で、南北が建てたメタンハイド開発基地が素材として登場するなど、未来エネルギー源として注目されるメタンハイドは天然ガスの主成分のメタンと水が凍りついた氷形態の固体で、海底や氷河の下に埋蔵されていて火をつければ燃える。
メタンハイド1立方メートルを分解すれば172立方メートルのメタンガスを得るほどエネルギー効率が高いが、今のところは採掘が難しく、商用化ができなかった。
ソース:マネートゥデー(韓国語) 入力:2012.02.14 20:13
「採掘が難しく、商用化ができなかった」と書いていますが、これを日本が先んじて成功させたのですから、彼らにすれば驚きでしょう
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