ディズニーの短編アニメ「Paperman」を絶賛する声

ディズニーが制作した短編アニメーション「Paperman」について、ワイアードニュースは、「手書きとCGを美しく斬新な方法で組み合わせた作品で、アニメーション映画の未来を予言する出来映えとなっている」と激勝する記事を書いています
さて、それほどのものなのでしょうか?

手書きすることでCGよりリアルに 斬新な短編アニメ『Paperman』

「Paperman」



手描きによる人物表現がCGによって起こる「不気味の谷」を回避し、視聴者が安心して見られる調和された世界を提供していると言いたいようです
が、それほど斬新なのかなと自分などは思います
背景などはCGで表現し、人物は限りなく手描きに近い手法で表現しようというのは従来の日本のアニメーションで繰り返し試みられてきたものであり、特に目新しさはありません(技術的な問題については詳しくないので割愛します)
むしろ、ディズニーなどがフルCGのアニメーションに固執してきたのが異常だったのではないか、と言いたくなります
上記の「Paperman」の後半に、人の体に多数の紙ヒコーキがまとわりつく場面が登場します。これはどう見ても「千と千尋の神隠し」で竜の姿となったハクにまとわりつく式神の場面を模した、と映ってしまいます
それをパクリとは言いませんが、既に一度見てしまった表現なので斬新さは微塵もありません
ディズニーの「Paperman」はアカデミー賞の短編アニメーション部門にノミネートされており、受賞が有力視されています。さして斬新とは見えない作品を、アニメーション映画の未来を予言する出来映え」と持ち上げるセンスが自分には理解できません
日本のアニメーション作品(「コクリコ坂から」や大友克洋の「火要鎮」)はアカデミー賞の最終ノミネートから漏れており、まさにハリウッドによるハリウッドのための映画賞だと言わんばかりの展開です

火要鎮 予告



この「Paperman」をいくら激勝したところで、アニメーション映画の未来が開かれるとは思えないのですが、皆さんはいかがでしょうか?

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